ムン・チェウォンは、『風の絵師』や『華麗なる遺産』によってその名が広く知れ渡るようになった。本当に美貌と演技力を兼ね備えた本格派の女優なのである。
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さらに、ムン・チェウォンは時代劇『王女の男』で描かれたセリョンのヒロイン役を熱演し、一気に大躍進を遂げた。このドラマにおける彼女のキャラクターは、甥から王位を強奪した非道な世祖（セジョ）の娘という難しい役柄だった。対照的に、主人公スンユを演じたパク・シフは、父を世祖に殺された悲劇のヒーローであり、愛するセリョンがカタキの娘であることに翻弄されてしまう。
その中でも圧巻だったのは、スンユが牢獄に入ってセリョンが訪れてきたシーンだった。スンユは彼女の首を格子越しに絞めようとする。この瞬間、セリョンの「私を殺しに来てください」というセリフは本当に強烈だった。しかも、ムン・チェウォンの演技には鬼気迫る迫力があった。さぞかし、視聴者の心に深く刻まれたことだろう。
以後、ムン・チェウォンは数々の人気ドラマにおいて重要な役割を果たし、その演技力を存分に発揮してきた。さらに、2020年に韓国tvNで放送された『悪の花』でイ・ジュンギと共演して大きな話題になった。
物語は、暗い過去を隠して生きるペク・ヒソン（イ・ジュンギ）と、その過去を探求する妻チャ・ジウォン（ムン・チェウォン）の間の緊迫した夫婦関係を描いている。特に、チャ・ジウォンは妻と言っても夫の秘密を暴くために奮闘する現役の刑事なのである。
こういうようにハラハラさせる夫婦が日常生活を一緒に歩むという点が『悪の花』にとてつもない緊張感をもたらしていた。そして、難しい妻の役をムン・チェウォンが見事に演じ切り、ドラマに極上のサスペンス性を加えていた。
このようにムン・チェウォンは、その才能と情熱で視聴者を魅了し続ける女優であり、出演する作品ごとに新しいイメージをプラスして、今後のさらなる活躍も大いに期待されている。
文＝康 熙奉（カン・ヒボン）
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