2012年の夏、まだ中学1年生だったキム・ユジョンにインタビューしたとき、「本当に頭がいい子だなあ」と大いに感心した。
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当時は『太陽を抱く月』に子役として出て大評判になっていた頃で、どんな質問にもテキパキと答えていた。とにかく、頭の回転が良かった。
たとえば、「幼い頃から大人たちと一緒に演技をしてきて、大人のことが理解できない部分もあるのでは?」と質問したときに、キム・ユジョンはこう答えていた。
「大人と撮影現場で一緒に話しあうのが本当に楽しいです。同じ仕事をする先輩たちですから。撮影現場では先輩やスタッフとつらいことも楽しいことも一緒に分かち合いながら過ごします。よくない点は同じ年齢より大人っぽくなってしまうところかな」
そんな問題点も彼女はわかっていた。実際、キム・ユジョンはある先輩から「子役から始めて大人の俳優になった人は年に比べてずっと先に進んでしまうが、20代でおばさんみたいにならないように注意したほうがいいよ」と忠告されたという。
その言葉を肝に銘じるようになったというキム・ユジョン。そのときのインタビューで「個人的に一番関心を持っていることは?」と尋ねてみると、こう答えた。
「大学の美術学科に行きたいです。俳優が職業だと言っても他の分野を勉強することもいいと思います。デザインの勉強もしたいのです。それで美術の塾に通いながら一つずつ学んでいます。絵を描くときだけは夢中になれて、ストレス解消にもなるんですよ。俳優をやり続けるためにもそういうことが必要だと思います」
中学1年生がここまで将来のビジョンを語っていたことを頼もしく感じた。
なにごとにも一生懸命に取り組んでいくキム・ユジョン。本当に絵を描くことが好きです、と強調していた。
それから10年が経った。キム・ユジュンは「デザインの勉強がしたい」という希望をまだ叶えていない。しかし、時間はたっぷりある。いずれは、女優を続けながら好きな専門分野を本格的に学ぶ時期がくるに違いない。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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