ソン・ジュンギはチャレンジ精神が旺盛な俳優だ。それは、彼が主演してきたドラマを見ていればわかる。
【写真】美少年から大人の男性として成長!!本格派の俳優ソン・ジュンギ
韓国の俳優は、一つのイメージで自分を固めるより多様な役を通して表現力を多彩に広げたいと望む人が多いのだが、ソン・ジュンギは特にその傾向が強くて、作品ごとに新しいイメージを役にできるだけ注ぎ込んできた。
ファンにしてみれば、新作でソン・ジュンギが新しい役を演じるごとにドキドキするに違いない。
「えっ、これがあのソン・ジュンギ?」
そんな言葉がつい口から出るほど、彼は想定外のキャラばかりに挑んでくる。固定観念を持っていると、それまでのイメージが通用しないのだ。
それでも、楽しい。ソン・ジュンギが作り出す世界はときめきに満ちているからだ。
そうだとわかっていても、やっぱり『ヴィンセンツォ』は常識外のドラマだった。
まずは、タイトルが悩ましかった。うまく発音できないのだ。自分だけかと思ったら、他の人に聞いてもこぞって「タイトルが覚えにくい」と言っていた。何度口に出して覚えようとしても、少し時間が経つとすっかり忘れてしまう。自分の人生でも一番覚えにくく発音しづらいタイトルだと言える。
しかし、内容は鮮烈に頭に入ってくる。
ドラマの第1話、イタリアでスケールの大きいアクション&逃走劇を演じるソン・ジュンギに惚れ惚れしてしまう。彼は凄い才能によってマフィアの幹部までのし上がったヴィンセンツォという男を演じているのだが、驚くほどの豪邸で自分の人生を賭けて徹底的に暴れまわる。その姿は、まさに国際スターの貫禄だった。
しかも、派手に豪邸が燃える生々しい光景が空から迫力満点で映しだされるのは圧巻だった。その中心にソン・ジュンギがいて、彼の「ここまでやるのか」という復讐劇は度肝を抜く迫力だった。
こうして、『ヴィンセンツォ』は大ヒットとなった。
そして、ソン・ジュンギの新作ドラマは『財閥家の末息子』(原題)。どんな新しいキャラを彼が演じてくれるのか。本当に楽しみだ。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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