パク・ミニョンが主演している『気象庁の人々:社内恋愛は予測不能?!』は、気象庁を舞台にして天気予報の担当者たちの人間模様を多角的に描いている。
【写真】『気象庁の人々』初本読みの様子。“ラブコメ女王” パク・ミニョンの活躍に期待大
その中で、ひときわ個性的な人間味を出しているのが予報局長のコ・ボンチャンだ。演じているのはクォン・ヘヒョである。
彼は『冬のソナタ』でペ・ヨンジュン扮するチュンサンの良き先輩だったキム次長を演じていた。あの『冬ソナ』から韓国ドラマにはまった人にとって、クォン・ヘヒョは本当に記憶に残る懐かしい俳優であることだろう。
もちろん、『冬ソナ』以降も独特な個性を発揮して様々なドラマで活躍してきた。
特に印象的だったのが、ヨ・ジングが主演したドラマ『王になった男』で左議政(チャイジョン)のシン・チスを演じたときだ。
この配役は、極め付きの悪役だ。なにしろ、シン・チスは賄賂政治ばかりしており、人間の悪欲をさらけだしていた。そんな悪役をクォン・ヘヒョは実に憎たらしく演じた。それだけに、『冬ソナ』のキム次長の人の好さとは正反対の役だったが、彼は役者魂を発揮して悪役すらも人間味があるワルに特化させていた。それが、まさにクォン・ヘヒョの大きな持ち味なのである。
そんなクォン・ヘヒョは『気象庁の人々』では思いやりを持った上司として登場する。「予報」という気象庁の花形部署のトップであり、部下のミスにもきちんとフォローするような好人物だ。しかも、多くの職員のまとまりを重視していて、韓ドラによくあるような「自分勝手な上司」にはなっていない。
とはいえ、「ただの人の好さ」だけではきわめて個性派のクォン・ヘヒョはキャスティングされないだろう。これから彼のアクの強い演技が重要な局面でどんどん出てくるに違いない。
『気象庁の人々:社内恋愛は予測不能?!』もいよいよ佳境に入ってくる。予報局長を演じるクォン・ヘヒョのさらなるサプライズの登場を期待したい。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
前へ
次へ