2021年は、人気女優がヒロインを演じた時代劇が席巻した年だ。その中で特に話題を集めたドラマが3本ある。『哲仁王后』と『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』と『恋慕』だ。
『哲仁王后』は、現代のシェフが朝鮮王朝時代の王妃に魂が乗り移ってしまう奇想天外な物語。ヒロインを演じたシン・ヘソンがとても面白い演技を見せてくれた。とにかく、時代劇のよさを再認識させてくれるほど社会的にも注目を集めた。
『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』は2021年2月から4月まで放送されたが、当初は男性主人公の降板騒動があって苦しい展開を迎えた。しかし、代役で演じたナ・イヌが奮闘してドラマを活性化させ、終わってみたら最大級の称賛を受けた。
その中で、終始ヒロインとしてドラマを引っ張ったキム・ソヒョンが凄かった。彼女は高句麗(コグリョ)の王女に扮して、自ら国を守るための戦いに挑んでいった。その勇敢な姿は新しいヒロイン像を見せてくれたし、ドラマの完成度がとても高かった。
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『恋慕』は最終回が終わったばかりだが、女性が朝鮮王朝の世子になるという奇抜な設定から始まり、タイトル通りの究極のラブストーリーが展開されて多くの視聴者の涙腺をゆるめた。主人公を演じたパク・ウンビンの演技も見事だった。
このように、注目されたドラマを紹介したが、その中から「2021年を象徴するこの1本!」を選ぶとすれば、やはり『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』を指名したい。
古代の高句麗を舞台にしたスケールの大きい物語、当代随一の人気女優であるキム・ソヒョンの素晴らしい演技、代役で出演したナ・イヌのしなやかな表現力、創造性が豊かな演出など、このドラマは総合力がとても高く、2021年を代表する力作にふさわしい。
その中で、なんといってもキム・ソヒョンの存在感が目立った。彼女は第48回韓国放送大賞で女性最優秀演技者に選定された。これも、『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』の演技が高く評価された結果だ。
さらに、『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』は作品賞に選ばれ、キム・ソヒョンは視聴者の投票で選ばれる人気俳優賞も受賞した。
まさに記録ラッシュの年になったキム・ソヒョン。彼女が主演する『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』は、NHK・BSプレミアムで毎週日曜日に放送中だ。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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