毎週日曜日にNHK・BSプレミアムでオンエアされている『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』は全22話の物語で、12月5日で第6話を迎える。これまで序盤に当たる第5話までが放送されたのだが、ピョンガン王女の記憶が完全に戻っていよいよストーリーが大きく動きだしていく。
そうなると頼もしいのが、ナ・イヌが演じるオン・ダルだ。
よく知られているように、『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』は韓国で有名な昔話の「ピョンガン王女と馬鹿のオン・ダル」がモチーフになっている。
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この昔話では、ピョンガン王女がとても聡明で、あえて貧しいオン・ダルの妻となり、内助の功を発揮して夫を大出世に導いていく。
しかし、オン・ダルもただの「馬鹿」ではない。彼はピョンガン王女が立派に飼育した馬に乗って、狩りの大会でとても優秀な成績を挙げていく。さらに、武将として抜擢されると、隣国との戦いでたくさんの戦功をあげている。
「馬鹿」どころか「優秀」な男だった。そんな彼がなぜ「馬鹿」と呼ばれたのか。それは目が見えない母親の面倒を見ることに全精力を傾けていて、身なりが粗末になったからだ。それで、周囲から馬鹿呼ばわりされてしまったのだ。
しかし、条件さえ整えば、オン・ダルは立派な働きをする男だった。
そういうキャラクターの本質は、『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』でも、しっかりと受け継がれていくのは間違いない。
事実、ドラマの中でオン・ダルは、常に柔和な表情を浮かべて、周囲を和やかにしている。しかも、人が困ったときに機敏に動ける能力を持っていて、ピョンガン王女もオン・ダルに随分と助けられた。
そんな彼の犠牲的な働きがあったからこそ、ピョンガン王女は記憶を取り戻すことができたのだ。さらに、彼女が絶望的な気持ちになったときも、オン・ダルが必死に勇気づけていた。そうなると、今度はピョンガン王女がオン・ダルを支えて彼を出世させる番だ。
こうして、オン・ダルがいよいよ真価を発揮していく。ナ・イヌが爽やかに演じているオン・ダルのこれからの活躍がドラマを飾るだろう。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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