民放のBSでは各局が競うように韓国ドラマを放送している。その中でも特に時代劇がオンエアされる割合が高い。たとえば、『宮廷女官 チャングムの誓い』や『トンイ』に至っては、いったい何回再放送されたことか。やはり、傑作は不滅なのである。
不滅といえば、今度、BSテレ東で『不滅の恋人』が始まる。9月28日に第1話が放送され、以後も平日の午前10時55分から連続して全20話でオンエアされる。
放送スタートに合わせて、このドラマの見どころを紹介しよう。
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韓国での原題は『大君~愛を描く』である。この大君(テグン)というのは、国王の正室が産んだ息子を指している(ちなみに、国王の側室が産んだ息子は君〔クン〕という)。
この原題からわかるように、『不滅の恋人』というドラマは王子の恋愛をドラマチックに描いた作品だ。
モデルになった王子が2人いる。それは、史上最高の名君と言われた4代王・世宗(セジョン)の二男である首陽大君(スヤンデグン)と三男だった安平大君(アンピョンデグン)である。この2人がドラマではイ・ガンとイ・フィに扮して、ソン・ジャヒョンという女性をめぐって激しく争っていく。そうした王家の三角関係が『不滅の恋人』のテーマになっている。
イ・ガンを演じているのが演技派のチュ・サンウクで、イ・フィになっているのが『製パン王キム・タック』の主役で有名なユン・シユンだ。
そして、2人から求愛される良家の令嬢ジャヒョンを演じるのが『オクニョ 運命の女(ひと)』で一躍「時代劇のヒロイン」になったチン・セヨンである。
さらに、『不滅の恋人』のメガホンを取ったのはキム・ジョンミン監督で、『王女の男』を大成功させて「時代劇の名手」と呼ばれるほどになった。
彼は史実を生かしてスケールが大きい物語を作り出す監督であり、今回の『不滅の恋人』でもキム・ジョンミン監督は2人の王子の立場を対比させながらチン・セヨンが演じるヒロインを魅惑的に描き出していた。
挿入する音楽の盛り上げ方も本当に巧みで、視聴者は壮大なオペラを鑑賞しているような雰囲気で劇的なストーリー展開に魅了されていくに違いない。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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