NHKの総合テレビで日曜日に放送されている『ヘチ 王座への道』で、主人公のイ・グムこと延礽君(ヨニングン)に扮しているのが俳優のチョン・イルだ。
この延礽君とは、後に朝鮮王朝で一番長生きした21代王・英祖(ヨンジョ)となる人物で、母親は『トンイ』でハン・ヒョジュが演じた淑嬪・崔氏(スクピン・チェシ)だ。
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延礽君は頭脳明晰で堂々として揺るぎない心を持っている印象を受けるのだが、少年のように弱い部分もある。
これまでの放送の中で、延礽君が涙を流すシーンがあったと思うが、その場面で描かれる彼の姿がとても魅力的だった。
チョン・イルは、そういった涙を流すシーンの撮影のときに、身分の低い母親から生まれたというコンプレックスや大事な人々を次々と失う辛さ、そんな悲しみを抱えた延礽君のことを思いながら演技していたという。
だからこそ、ドラマを見ている視聴者たちも、役になり切って演じているチョン・イルの気持ちが伝わり、その人物に感情移入してしまうのかもしれない。
俳優としてデビューしてからこれまでにたくさんのドラマに出演して、多様な演技を見せてきたチョン・イル。
彼が演じるキャラクターは本当にどれも魅力的で、高い評価を周囲から得ているのも納得がいく。
さらに、『ヘチ』で共演しているヨジ役のコ・アラやパク・ムンス役のクォン・ユルとも息はピッタリだ。
今後の物語の展開の中で、チョン・イル扮する延礽君が涙を流すシーンがあったらぜひとも注目してみたい。間違いなくドラマの見どころの1つと言っていいだろう。
以上のように、延礽君として視聴者に強い印象を残してきたチョン・イル。多様な役柄に対応できる彼だからこそ、主役として十分に実力を発揮できるのだと思う。
この『ヘチ 王座への道』は、主役であるチョン・イルの様々な表情を堪能できるドラマだ。
きっと最後までハツラツとした演技を披露してくれるに違いない。
文=大地 康
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