悪役に凄味があればあるほどドラマは面白くなると言われるが、『100日の郎君様』もまさにその通りだ。
この『100日の郎君様』は、ド・ギョンスが世子(セジャ)のイ・ユルを演じて見応えのある作品になっているが、悪役となっている高官のキム・チャオンの存在感がとてつもなく大きい。
演技力に定評があるチョ・ソンハが憎たらしいほど巧みに演じているが、その悪徳高官のキム・チャオンがいるからこそ、ドラマは波乱万丈な展開を見せているのだ。
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なにしろ、キム・チャオンの悪徳ぶりは半端ではなかった。
政変を起こして自分の意のままに王朝を転覆させたし、ナム・ジヒョンが演じたユン・イソの父親も高官だったのに殺してしまった。
さらに世子となったイ・ユルの暗殺を狙い、刺客を送り込んでいる。イ・ユルは大ピンチに陥ったが、かろうじて村人に助けられ、生き延びることができた。しかし、記憶喪失になってしまった。
ドラマの終盤になって、キム・チャオンがイ・ユルの暗殺を狙った真相が明らかになっていく。
イ・ユルと不仲だった世子嬪(セジャビン)のキム・ソヘ(ハン・ソヒが演じている)は、不倫の子供を身ごもっていた。
彼女はキム・チャオンの娘なのだが、不倫の末に妊娠したという驚愕の事実を隠蔽するために、キム・チャオンはイ・ユルを殺そうと狙ったわけである。
それだけではない。悪徳高官のキム・チャオンのせいで不幸になった人は数多かった。
そうした不幸を平然と見過ごして、キム・チャオンは自分の欲望のために王朝を悪の根城にしようとしたのである。その悪行は最後まで続いた。
記憶を取り戻して立派な世子になったイ・ユルに罠にかけ、キム・チャオンは自分の保身だけを考えていた。こんな血も涙もない悪者は絶対に滅ぼさなければいけない。
NHKの総合テレビで放送されてきた『100日の郎君様』も8月30日に最終回を迎える。
ここで、イ・ユルとキム・チャオンが最終対決に臨む。間違いなく、最終回はスリル満点の展開になるだろう。そのカギを握っているのが、キム・チャオンの悪行の結末だ。
やはり、悪役に凄味があるほどドラマの最終回は絶対に面白い!
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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