現在、NHKのBSプレミアで再放送されている『太陽を抱く月』は、もともと2012年に韓国で放送された作品だ。
その『太陽を抱く月』がドラマで絶大な人気を集めたことで、原作である同名小説が韓国で100万部を超えるほどの爆発的ヒットを記録したことはご存じだろうか。
著者のチョン・ウングォルは、東方神起のユンホが主演を務め、日本でも大きな人気を獲得した時代劇「トキメキ☆成均館スキャンダル」の原作「成均館儒生たちの日々」を執筆したことでも知られる人気作家だ。
同作は、男装の儒学生が女子禁制の学び舎・成均館(ソンギュンガン)に入学して、共に学ぶ仲間たちとの恋愛や派閥争いを描いた青春群像劇。
2009年には続編にあたる「奎章閣(キュジャンガク)閣臣たちの日々」も発売され、日本・中国の翻訳本が出版されるなど、人気となった。
「太陽を抱く月」の原作も同じく、日本・中国で翻訳本が発売されている。
原作小説では、ヨヌの未来を予見した巫女アリが登場しない。また、幼少期にヨヌとフォンは出会わずに手紙のみのやりとりだったなど、ドラマとは異なる部分も多く、違いを探すのも面白い。
また、意外と知られていないが、チョン・ウングォルは実は女流作家である。女性特有の繊細な心理描写がラブストーリーを鮮やかに彩っているのは間違いないだろう。
現在、NHKのBSプレミアで再放送されている『太陽を抱く月』。架空の朝鮮王朝を舞台に繰り広げられるラブストーリーは多くの視聴者を魅了している。
このドラマで主演を務めたキム・スヒョンとハン・ガインの演技はもちろん、ハン・ガインの少女時代を演じたキム・ユジョンの演技にも改めて注目したい。
その3人の演技に注目しながら、改めて今後のストーリーがどんな展開を迎えていくのかをワクワクしながら見ていこう。
さらに、『太陽を抱く月』のドラマを見た後で、原作となった小説を読んでみるといいかもしれない。また違った視点で楽しむことができるだろう。
構成=大地 康
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