『オクニョ 運命の女(ひと)』や『不滅の恋人』といえば、日本でとても人気がある韓国時代劇のヒット作だ。
その2作品に主演したのがチン・セヨンだ。今や日本で一番知名度が高い韓国時代劇の女優だといえる。
そのチン・セヨンが、『オクニョ』や『不滅の恋人』に続いて主演したドラマが『揀択(カンテク)~女人たちの戦争~』である。韓国ケーブルチャンネルのTV朝鮮で2019年12月14日から2020年の最初にかけて放送された。
この新作の題名になっている「揀択」とは何か。
これは、朝鮮王朝時代に王や世子の妻を選抜する行事のことだ。その「揀択」を舞台にして、ドラマでは王朝の権力闘争が激しく描かれている。
注目されるのは、チン・セヨンが1人2役を演じていることだ。それは、主人公カン・ウンボと、そのウンボの亡くなった姉なのである。
特別な役柄を担うチン・セヨンの意気込みも凄かった。
「1人で2役を演じるのは難しいですね。すごく悩みましたが、監督に助けられました。それに、私は自己主張がない性格なので、正反対のウンボを演じながら、気持ちが高ぶっています」
こう語ったチン・セヨンは「まわりの方々が“また時代劇?”と心配してくれました」と振り返った。
イメージが固定することを危惧した友人も多かったという。
しかし、心配はいらなかった。チン・セヨンも喜んで演じていた。
「やっぱり、時代劇に出演できてうれしいですね」
そう語るチン・セヨンは本当に時代劇が好きな女優なのである。
(文=康 熙奉/カン・ヒボン)
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