NHK総合テレビで日曜夜11時から放送中の『100日の郎君様』。
朝鮮王朝時代を舞台に完全無欠の世子イ・ユルから突然、“ダメ男”に転落したウォンドゥク(ド・ギョンス)と朝鮮最高齢の怨女ホンシム(ナム・ジヒョン)の100日ロマンス時代劇だ。
韓国はもちろん、日本でも話題を呼んでいる世子と怨女のラブコメ史劇『100日の郎君様』の注目すべき3つのポイントを紹介する。
朝鮮王朝時代、20歳になっても結婚できない女性を、恨みを持った女性という意味の「怨女(ウォンニョ)」と呼び、独身男性は空虚な男という意味の「曠夫(クァンブ)」と呼ばれた。
また、自然災害や天災地変が起きれば怨女と曠夫の恨みのせいだとされてきた。
このドラマでも、長い間日照りが続き民の怒りの矛先が宮中に向くや、世子イ・ユル(ド・ギョンス)が「来月まで全国の怨女、曠夫を皆結婚させろ」と命じる。
それにより、ソンジュヒョン村で最高齢の怨女ホンシム(ナム・ジヒョン)が「何が結婚よ」と呆れながらも記憶消失のウォンドゥク(ド・ギョンス)と望まない結婚することになる。
ドラマの始まりであり、前代未聞の設定に最初は驚きつつも、知らずのうちに飲み込まれていくこと間違いなしだ。
「ウォンドゥクの“ダメ男”ぶりが町中でうわさになっていますよ」という末娘(イ・ミンジ)のセリフがあるほど、イ・ユルは突如として何一つまともにできないウォンドゥクへと転落していく。
「記憶消失ではなく、どこか足りないんじゃないか」という言葉がおのずと出るほどの役立たずぶり。完全無欠の世子と“ダメ男”の落差が見る者を惹きつけて離さない。
“ダメ男”ウォンドクとなった世子ユルが、ソンジュヒョン村の悩みの種であった怨女ホンシムと結婚後、平凡な民の生活にどのように適応し、ソンジュヒョン村の人々と仲良く暮らせるのかが気になって仕方ない。
ソンジュヒョン村で初めて会ったと思っていたウォンドゥクとホンシム。ところが、ウォンドゥクが記憶を失う前、2人には妙な縁があった。
“花雨”が降る道で偶然出会っていたのだ。
桜を眺めるホンシムは、普段のサバサバした振る舞いからは想像もつかないほど儚く美しく、彼女を遠くから見守るユルの眼差しも真剣。そのとき、ユルは幼い頃に「雪が好き? 花雨が好き?」と問いかけてきた少女を思い出す。
後に夫婦となったが、未だ知らされていないウォンドゥクとホンシムの運命的な出会いと、イ・ユルの過去話がどう展開されるのか関心が高まる。
韓国では、放送終了後に多くの視聴者が“郎君様”シックに陥った。見どころ満載の新感覚時代劇には、期待が高まるばかりだ。
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