今は真冬の厳寒期を迎えている。こんな時期に「真冬を描いたドラマで一番印象的なドラマは何か?」と韓流ファンに尋ねたら、真っ先に出てくる名前が『冬のソナタ』に違いない。
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日本で2004年に爆発的な人気を巻き起こしたが、20年以上経っても真冬のドラマとして最高の輝きを持っている。ペ・ヨンジュンとチェ・ジウの主役コンビが本当に良かった。
このドラマが初めて撮影されたのは2001年12月12日だった。『冬のソナタ』ではナミソムという島の雪景色が本当に美しく描かれていたが、実は撮影当初は肝心の雪が全く降らなかった。冬の美しさを取り上げたドラマだけに、雪景色を画面いっぱいに出さなければならなかったのだが、撮影がスタートしても雪不足で苦労した。
12月中旬になってもナミソムに雪が降らず、放送初日の2002年1月14日が間近に迫って来た。「もう待てない。北海道へ行って雪のシーンを撮ろう」とユン・ソクホ監督が決断し、スタッフに北海道行きの準備をさせた。
しかし、シナリオの仕上がりが遅れて、撮影するシーンがなかなか決められなかった。それゆえ、北海道へ行くことも時間的に無理な状況になってしまった。
ユン・ソクホ監督はもはや、雪のシーンがないドラマの放送を覚悟していた。しかし、天はスタッフを見放さなかった。年末になって、予想以上の大雪がナミソムに降ったのだ。そのおかげで、思う存分に雪のシーンを撮影することができた。タイトルバックに流れる「主役2人が雪の中で遊ぶシーン」は本当に印象的だった。
ただし、厳寒期の長期ロケは、俳優たちを苦しめた。ペ・ヨンジュンとチェ・ジウは徹夜が続き、満足に寝ることもできなかった。しかも、真冬の夜に撮影する回数がとても多く、底冷えする中での演技はあまりに過酷すぎた。
画面で見ると、美しい雪の風景によってロマンチックな雰囲気がたっぷり出ていたが、撮影は極限状態が続いた。真冬のドラマというのは、見ているほうはとてもロマンチックな気分になれるが、演じている俳優はまさに地獄にいるような気分なのである。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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