韓流ブームを巻き起こしたレジェンド級の傑作『冬のソナタ』は、主役のペ・ヨンジュンとチェ・ジウが日本でも大人気になったが、主役2人以外の脇役陣も粒ぞろいだった。その中で、チンスクに扮したイ・ヘウンの演技がとても良かった。
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特に、イ・ヘウンはドラマの序盤でおさげの女子高校生を演じたが、『冬のソナタ』の撮影のときはすでに28歳だった。チェ・ジウよりは2歳上である。
それで、10歳以上も若返った役を演じなければならなかったのだから、さぞかし大変だったことだろう。それでも、一番高校生らしく見えていた。しかも、ドラマの中では歯の矯正中という設定になっていて、その姿も妙なほど現実感があった。
チンスクは高校生から10年後には、チェ・ジウが演じたユジンのルームメートになっていた。そして、高校時代の仲間とビールを飲んだときに泥酔してしまい、凄まじい説教魔に変身していた。そのときの「目がすわった演技」には度肝を抜かれた。
「本当に焼酎をたくさん飲んで演技したのでは?」と錯覚するほど、リアルでとてつもなく迫力があった。その場面では、「しらふで酔っぱらいを演じる」という名演技を連発していた。
脇役として大活躍した『冬のソナタ』以降も、イ・ヘウンは『愛も憎しみも~妻と愛人の間で~』(2006年)、『愛してたみたい~すべてを奪われた女~』(2012年)、『最後から二番目の恋』(2016年)などに出演した。
特に印象深かったのが『100日の郎君様』(2018年)である。ド・ギョンスとナム・ジヒョンという主役2人が演じる夫婦が暮らす村の住人ヤンチュンに扮していた。この女性は主婦仲間のお姉さん的な存在で、ユーモラスな雰囲気をたっぷり見せていた。
そんなイ・ヘウンもプライベートでは、2002年に大学時代の先輩と結婚し、2008年には男子を出産している。
2020年以降も精力的にドラマに出演しており、『デリバリーマン~幽霊専門タクシー始めました~』(2023年)などでベテランらしい演技を見せている。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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