ユク・ソンジェ×キム・ジヨン『鬼宮』監督が明かす“八尺鬼”誕生秘話

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ドラマ『鬼宮』のユン・ソンシク監督が、作中に登場する“八尺鬼(パルチョッキ)”のビジュアルをどのようにデザインしたのか、その背景を明かした。

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ドラマ『鬼宮』の演出を担当したユン・ソンシク監督は、本サイト掲載メディア『OSEN』との書面インタビューに応じ、大きな反響を得た本作についての回顧とともに、作品の裏話を語った。

『鬼宮』は、霊媒の運命を拒む巫女ヨリと、彼女の初恋の相手ユンガプの体に宿ったイムギ・カンチョリが、王家に恨みを抱く“八尺鬼”と対峙しながら、魂と肉体が複雑に絡み合う様子を描く肉体争奪ファンタジーロマンスである。ユク・ソンジェ、キム・ジヨン、キム・ジフンらが出演していた。

(写真=SBS『鬼宮』)

話題の中で最終回を迎えた『鬼宮』について、ユン監督は「期待以上の反響と愛をいただいた。1年あまりの制作期間中、スタッフや俳優たちが注いだ情熱と汗に対する報いだと感じており、感謝の思いでいっぱいだ」と述べていた。

(写真=SBS『鬼宮』)

作品の人気の理由について、ユン監督は次のように分析した。

「韓国の伝統的な妖怪を素材にした退魔ファンタジーと、現代的な嫌悪関係ロマンス、そして韓国的情緒を基盤としたヒューマンドラマが絶妙に調和し、多くの視聴者に新鮮さと心地よさを届けられたのではないか」

では、本作の演出で特に重視した点は何か。ユン監督は「世代を問わず幅広い視聴者層が、気軽に楽しく観られて、十分に感情移入しながら、作品が伝えたいメッセージに感動し、共感してもらえることを目指した」と語った。

さらに監督は、演出上の工夫について次のように語った。

「退魔ファンタジーというジャンルに対する先入観を打ち破るため、登場する霊や妖怪は時に緊張感を持たせつつも、過度に怖がらせないよう表現のバランスを調整した。また、物語の構造や善悪の構図、登場人物の背景にあるミステリーを、視聴者が難しく感じず自然に理解できるよう、適切なタイミングで丁寧な説明を挟むよう心がけた」

(写真=SBS『鬼宮』)

続けて、「本作は物語が重く深刻になりやすい内容であるため、主要キャラクターたちにコメディ要素を加え、緊張の後にリラックスや愉快さを感じられるよう、“緊張と緩和”のリズムを保つことに努めた」と語ったのだった。

こうした演出の工夫は、俳優たちとの絶妙な呼吸にも表れていた。演出を担当したユン・ソンシク監督は、主演のユク・ソンジェ、キム・ジヨン、キム・ジフンらとの共演について次のように語った。

「主演の3人はいずれも作品に対する情熱が並外れており、それぞれの役に深い愛情を注いでいた。キャラクターを分析し、表現するための演技力と内面の力を十分に備えた俳優たちだ。撮影を通して常に明るく、彼らの情熱と実力に驚かされることが多かった。難易度の高い演技、困難なスケジュールを最後までやり抜いた俳優たちに感謝している」

『鬼宮』といえば、欠かせない存在が“八尺鬼”である。

特にそのビジュアルは多くの視聴者に衝撃を与え、ドラマへの没入感を一層高めた。ユン監督はこの“八尺鬼”のビジュアルに関して、「“八尺鬼”のデザインを考える際には、非常に多くの悩みがあった。当初の企画段階では、ヨンダム村で犠牲になった数百人の民の怨念が複雑に絡み合った亡霊という設定だった。しかし、脚本家との議論の末、その数百人の怨念を象徴する代表的な1人をキャラクター化することになり、そうして生まれたのがチョン・グムフィというキャラクターである」と明かした。

(写真=SBS『鬼宮』)

そのキャラクターについてユン監督は、「武官出身のチョン・グムフィに、ヨンダム村の民の怨みを託し、彼の過去を通してドラマの主題を浮き彫りにしようとした。こうして誕生したチョン・グムフィは、武芸に長け、戦略に優れた知将でありながら、深い悲しみと怨念を抱える恐ろしい八尺鬼として完成された。そして、炎に包まれ、血を吐きながら最後を迎えたヨンダム村の犠牲者たちの象徴として、“火鬼”という設定も与えた」と語った。

さらに「それをもとに八尺鬼は、身長8尺(約2m40cm)に達する巨大な体格に、火に焼かれて煤けた鎧を身にまとい、火災によって片側の顔と皮膚に大きな火傷を負った、恐ろしく凄絶な外見としてデザインされた」と付け加えたのだった。

なお、日本ではLeminoで『鬼宮』が独占配信中だ。

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