時代劇『トンイ』では、メインキャストを囲む脇役たちも本当にユニークなキャラが揃っていた。その中で、トンイ(演者ハン・ヒョジュ)がかつて所属した掌楽院(チャンアゴン)の楽師だったのがヨンダル(演者イ・グァンス)であった。
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どこか頼りないところがあるのだが、トンイのことをとても可愛がっていたし、情に熱くて面倒見がいい兄貴という感じだった。
このヨンダルは酒を飲むと急に気持ちが大きくなるタイプであり、掌楽院のまとめ役だったジュシク(演者イ・ヒド)によく小言を言われていた。といっても、この2人は漫才コンビのように『トンイ』をやたらと賑わせていたが…。
愉快だったのが第32話の一場面である。粛宗(スクチョン/演者チ・ジニ)とトンイが市中の食堂で酒を飲むシーンだったが、ジュシクとヨンダルも同席していた。この時、ヨンダルは気持ちよく酒を飲みすぎたせいか、トンイの肩に手を触れ、慣れ慣れしく話しかけていた。
いくら無礼講とはいえ、かなり度が過ぎていた。それを見ていた粛宗は明らかに機嫌を悪くしてしまい、そのうちヨンダルは叱られてしまった。なんといっても国王から怒られたのだから、ヨンダルも酔いが冷めた後は肝を冷やしたことだろう。それでもどこか憎めないのがヨンダルという男のキャラであった。
このヨンダルを演じたイ・グァンスは1985年生まれ。『トンイ』の撮影時は25歳であった。190センチの長身でモデルとしても活動していたが、『トンイ』のヨンダル役が認められて、その後は様々なドラマで大活躍している。
ソン・ジュンギが主演した『優しい男』(2012年)では主人公の親友となるパク・チェギルを演じて好評を博した。それ以来、イ・グァンスはソン・ジュンギととても親しい間柄となった。
以後のイ・グァンスは『火の女神ジョンイ』(2013年)で 臨海君(イメグン)に扮して時代劇での活躍も続いた。
また、『ライブ~君こそが生きる理由~』(2018年)での警察官ヨム・サンスの役は大好評を博し、『殺人者の買い物リスト』(2022年)では抜群の記憶力を持つスーパーのレジ係をユニークに演じていた。さらに、『NO WAY OUT:ザ・ルーレット』(2024年)では暗殺者に扮して強い印象を残した。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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