ハン・ヒョジュ、チ・ジニ、イ・ソヨン、パク・ハソン、そして幼き日のキム・ユジョンなど、超豪華キャストが集結した『トンイ』。その『トンイ』に匹敵する「超豪華キャスト」はないかと過去の韓国時代劇の流れを振り返ってみると、2016年という年がきわめて重要な意味を持っている。時代劇の世界に新たな息吹をもたらす2つの画期的な作品が誕生した年であったからだ。
【関連】『トンイ』の女優たちは今も仲良し!12年ぶりに初の友情旅行1つ目は『花郎〈ファラン〉』である。新羅(シルラ)の24代王・真興王(チヌンワン)の治世に活躍した、容姿端麗な青年たちの物語だ。歴史に名を刻んだエリート集団「花郎(ファラン)」に焦点をあて、友情と成長と秘めた恋が描かれていた。
出演者は、まさに豪華絢爛の一語に尽きる。情熱と温もりを併せ持つパク・ソジュン、聡明さと誠実さが光るパク・ヒョンシク、躍動感に満ちたSHINeeのミンホ、世界的スターBTSのV、さらにト・ジハンやチョ・ユヌといった多彩な俳優陣が勢ぞろいした。
まさに「これほどの才能をどうやって集めたのか」と驚嘆するような布陣であった。彼らが織りなす「花郎」の世界は、まるで絵巻物のように色彩豊かで、歴史の香りと青春のきらめきが調和していた。
そして、もう1つの作品が『麗〈レイ〉~花萌ゆる8人の皇子たち~』である。現代の女性が時空を超えて高麗の世に舞い降りるという幻想的な物語で、ヒロインを演じたのは透明感あふれるIUであった。彼女は、宮廷に渦巻く愛と運命の嵐の中で、8人の皇子たちと交流していく。
その皇子たちの中でも、ひときわ鮮烈な存在感を放っていたのが、第4皇子ワン・ソである。
演じたイ・ジュンギは孤高の哀しみを巧みに表現していた。また、第8皇子ワン・ウクには優雅な気品を漂わせるカン・ハヌル、第10皇子ワン・ウンには無邪気な笑顔が眩しいベクヒョン(EXO)、そして、第13皇子ペガには、しなやかな芸術の香りを漂わせるナム・ジュヒョクが扮していた。このように、『麗〈レイ〉~花萌ゆる8人の皇子たち~』は皇子を演じたイケメンたちが大活躍した時代劇だった。
以上のように、『花郎〈ファラン〉』と『麗〈レイ〉~花萌ゆる8人の皇子たち~』を生んだということで、2016年は韓国時代劇にとって、かけがえのない年であったといえる。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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