チャン・グンソクの芸能歴はとても長い。彼は、5歳の時にスカウトされて子供服のモデルとしてデビュー。10歳でドラマ『幸福を売ります』に出演して俳優活動を始めた。その後も名子役として多くのドラマに出演した。
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それだけにチャン・グンソクにかかる期待はとても大きかった。彼自身もそれを自覚していたが、徐々にデビューする同世代を見てそれが傲慢だったことを悟る。
チャン・グンソクはそこに気づいたからこそ、当時よく言われた“子役は大成しない”というジンクスを打ち破ることができた。
「子役出身の俳優がどうやって難しい青年期を乗り越えられたのか、とよく聞かれます。困難だからこそ、仕事をして責任感が強くなったのだと思います。グレやすいと言われる思春期も知らずに通り過ぎましたし、酒もたばこも知りませんでした。両親とケンカをして家を飛び出しても撮影が心配になり、すぐに帰っていました」
子役時代から芸能界にいたことは、誰よりも高いプロ意識を彼に与えた。そのチャン・グンソクが子役から大人の俳優に成長できたのは、2006年、19歳で出演した『ファン・ジニ』のおかげだ。彼は名家出身のウノを演じた。ハ・ジウォンが扮するファン・ジニと身分違いの恋に落ちる役だ。
当時、『ファン・ジニ』の出演はチャン・グンソクにとって大きなチャレンジだった。彼は自分の将来像を必死に模索していたのだ。歌唱力にも恵まれていた彼は『ファン・ジニ』の前には、俳優をやめてバンドとしてデビューすることも考えていたという。こういった悩みも、彼が多才だったからだ。
それだけに『ファン・ジニ』出演の持つ意味は大きかった。年齢的にも子役で終わってしまうのか、あるいは、俳優として生き残れるのか…それが問われる作品だった。
「子役時代のイメージから抜け出すために無理に大人の雰囲気を出すよりも、むしろ自然に表現するためにがんばりました」
ウノの出演は第8話までだが、視聴者に与えたインパクトは大きかった。『ファン・ジニ』を契機に俳優チャン・グンソクの快進撃が始まった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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