1970年代の韓国を舞台にしたDisney+「スター」独占配信作品『パイン ならず者たち』は、社会の片隅で生きるならず者たちが一攫千金の夢を抱き、沈没船に眠る莫大な財宝を巡って繰り広げるスリリングなクライム・アクションである。
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物語の発端は、韓国沖の海底で見つかった沈没船とその内部に隠された膨大な財宝。それを知った瞬間から、過去に傷を負い、社会の秩序からはみ出したアウトサイダーたちが次々と集結する。
彼らは、ただの無法者ではない。冷静沈着な策略家、怒りを胸に秘めた復讐者、己の野心に忠実な野心家、それぞれが異なる動機と背景を抱え、時に手を組み、時に裏切り合いながら宝を巡る危険な駆け引きに身を投じていく。
信頼と欺瞞、欲望と正義が錯綜する中、観る者は彼らの選択に翻弄され、やがて彼ら自身の心の深淵に触れることとなる。
本作は、単なるアクション活劇ではなく、登場人物1人1人の生を描き出す人間ドラマとしても高い完成度を誇っている。
この話題作で、お金の前で誰よりも優れた感覚を持った人物ヤン·ジョンスクを演じているのがイム・スジョンである。透明感のあるルックスと繊細な演技力で長く第一線を走り続けてきた彼女は、過去にも数々の印象的な役柄を演じてきた。
代表作のひとつが『シカゴ・タイプライター~時を超えてきみを想う~』では、主人公ハン・セジュ(演者ユ・アイン)の熱狂的なファンであり、前世では共に戦った同志でもあるチョン・ソルを務めた。
また、『恋愛ワードを入力してください~Search WWW~』では、検索ポータルサイト“ユニコーン”の本部長からライバル社“バロ”のチーム長へと転身する、冷静かつ情熱的なキャリアウーマンのペ・タミを演じた。
このように、イム・スジョンは様々なドラマで存在感を放ってきた。『パイン ならず者たち』においても、彼女がどのような立ち位置で物語に関与し、どのような感情の綾を見せてくれるのか、大きな注目が集まっている。
時代を超えて、ジャンルを越えて、イム・スジョンは常に新しい顔を見せてきた。
彼女が描くならず者たちの世界もまた、これまでにない深みを帯びた作品として、観る者の心を揺さぶるに違いない。
文=大地 康
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