韓国tvNで2025年7月5日より放送を開始する新作ドラマ『瑞草洞<ソチョドン>』は、ソウル南部の法律街・瑞草洞に立つヒョンミンビルを舞台に、若き弁護士たちの奮闘と成長を描く群像劇である。
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主人公となるのは、異なる法律事務所に勤務する5人のアソシエイト弁護士たち。彼らは階の違うオフィスでそれぞれ忙しく働いているが、昼休みになるとビルの食堂に集まり、まるで戦友のように日々の苦労を語り合う。
登場人物は、理知的で冷静なアン・ジュヒョン(演者イ・ジョンソク)、情に厚く熱血肌のカン・ヒジ(演者ムン・ガヨン)、穏やかな性格のチョ・チャンウォン(演者カン・ユソク)、辛口ながらも面倒見の良いペ・ムンジョン(演者リュ・ヘヨン)、そしてどこか掴みどころのない自由人・ハ・サンギ(演者イム・ソンジェ)だ。
この5人は、互いの立場や価値観を乗り越え、まるで“ア弁ジャーズ(アベンジャーズ+弁護士)”のようにチームとしての絆を深めていく。
本作の脚本は、実際に弁護士としてのキャリアを持つ作家が手がけており、法廷の内外で繰り広げられる出来事がリアルなディテールで綴られる点も大きな見どころである。
事件処理の冷徹な側面だけではなく、その裏側にある人間ドラマや揺れる感情が丁寧に描かれ、視聴者に法曹界の現実を臨場感たっぷりに伝えてくれる。
注目すべきは、アン・ジュヒョンとカン・ヒジという性格の対照的な2人の間に芽生える関係の行方。ラブラインとも呼べるその微妙な距離感は、物語に緊張とときめきをもたらす。
一方で、仲間たちとのチームワークや信頼関係も物語の中核をなしており、働く大人が共感できる人間関係の機微が巧みに織り込まれている。
法廷という厳しい世界を舞台にしながらも、人と人との心のつながりや、笑いと涙を通して築かれる友情を温かく描く『瑞草洞<ソチョドン>』。演技力に定評のある俳優陣が演じる多彩なキャラクターたちの化学反応にも注目したい。
弁護士ドラマでありながらヒューマンドラマとしての魅力にも満ちた本作は、現代を生きる視聴者の心に静かに、しかし力強く響くことだろう。
なお、本作は韓国放送と同日の7月5日(土)より、U-NEXTにて独占見放題配信スタートする。
文=大地 康
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