4月4日よりテレビ東京で放送が始まった『コッソンビ 二花院（イファウォン）の秘密』は、「国王から狙われている廃世孫のイ・ソルが誰なのか」という謎が物語の核心となっている。時を追うごとに、イ・ソルの行方が明らかにされていくことだろう。
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物語の舞台は、科挙を志す者たちが身を寄せた宿舎「二花院」である。その空間に咲く一輪の花のごとき女主人ユン・ダノ（シン・イェウン）が、訪れる客人たちと絡み合う運命を紡いでいく。
彼女のもとに現れたのは、個性も魅力も異なる3人の青年カン・サン（リョウン）、キム・シヨル（カン・フン）、チョン・ユハ（チョン・ゴンジュ）である。果たして、どんな人物なのか。
まず、カン・サンはまさに剣の申し子であった。鋭く、流れるような剣さばきはまるで風が舞い、稲妻が走るようであった。身のこなしは鷹のように鋭敏で、誰もが彼の一撃に心を奪われる。
当代随一の武芸者と称されるに相応しく、彼は武科の試験を受けるためにこの宿に身を寄せていた。リョウンが演じるその姿は堂々としており、凛とした眼差しに武士の誇りが宿っていた。
次に、キム・シヨルは風に揺れる柳のように柔らかい感性の男であった。女遊びにふけり、賭け事に興じる奔放な性格。しかし、その瞳の奥にはどこか影を秘めたような静けさが漂っていた。
軽薄さの仮面の裏に、「大切な何かを隠している」という気配がある。演じるカン・フンは、その微妙な心のゆらぎを繊細に表現している。
最後に紹介するチョン・ユハは、3人の中で最も落ち着きと威厳を備えた人物である。穏やかな物腰と端正な振る舞いには、誰もが自然と敬意を抱くであろう。
名家の庶子として生まれたゆえに、家族からは距離を置かれているが、内に宿す知識と誠実さが彼の人格を輝かせていた。演じるチョン・ゴンジュは、その静謐で揺るぎない姿を丁寧に描き出している。
『コッソンビ 二花院（イファウォン）の秘密』は、登場人物たちが同じ屋根の下で心を交わしていく過程を詩的に描いている。それぞれのキャラクターが放つ輝きが、見る人の心をそっと照らしてくれるだろう。
文＝康 熙奉（カン・ヒボン）
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