『おつかれさま』でパク・ボゴムが演じるグァンシクは時代を先取りした純情男

このエントリーをはてなブックマークに追加

人気を集めるNetflixシリーズ『おつかれさま』では、パク・ボゴムが済州島(チェジュド)で生まれ育ったヤン・グァンシクを演じている。姓の「ヤン」は漢字で書くと「梁」。済州島では「高(コ)」と並んで一番多い伝統の姓である。それだけに、グァンシクも済州島の地域性を一身に背負ったキャラクターになっている。彼はIUが演じるオ・エスンが10歳のときから好きだった。

【写真】“こんな姿は初めて…”痣だらけのパク・ボゴム

「将来は絶対にエスンと結婚する」

そう思い続けていたが、エスンはつれなかった。彼女は「島の男とは結婚しない。ソウルの男と絶対に結婚する」とずっと宣言していた。そこまで言われても、グァンシクはエスンの後をいつも付いてまわっていた。そういう「プライドのなさ」は済州島の他の男性と明らかに違っていた。

もともと済州島の男性はプライドが高い。それはなぜなのか。

朝鮮王朝時代に高級官僚が派閥争いに敗れて済州島に島流しになることが多かった。それゆえ、島には以前から学識のある男性が目立っていた。彼らはたとえ政権争いに敗れたとはいえ、済州島では自尊心を保って生きていた。そういう人の子孫が多いだけに、済州島の男性は自尊心がとても高いと言われてきた。

パク・ボゴム
『おつかれさま』でパク・ボゴムがグァンシクを演じた(写真提供=OSEN)

時代を先取りした男

実際には働き者の女性が生活を支えるケースが多いのだが、それでも済州島の男性たちはプライドを失わなかった。そういう中でグァンシクはプライドを出さず、エスンからひどいことを言われてもじっと耐えていた。

それだけではない。エスンが家出するとわかると一緒に釜山(プサン)にも行ったし、エスンが高校退学した後は常に見守っていた。しかも、島から陸地に出るチャンスがあったにもかかわらず、出港した船から飛び降りて泳いで島に帰ってきた。それは、号泣していたエスンの元に戻るためであった。

ここまでエスンに尽くすグァンシク。その純情ぶりは半端ではない。しかし、韓国はやがて男尊女卑から転換して男女平等の社会に変わっていった。そういう意味で、純情男のグァンシクは時代を先取りした男だったかもしれない。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

【関連】パク・ボゴム主演『おつかれさま』のときめきポイントとは?

【関連】『おつかれさま』で大人の恋に挑戦、強烈な印象を残したIUの演技とは?

【関連】主人公カップルの純情な愛に心温まる人続出!Netflix『おつかれさま』2人の愛は大切な娘へ

前へ

1 / 1

次へ

関連記事


RANKINGアクセスランキング

写真


注目記事