兵役から除隊後の復帰作でNetflix新シリーズ『東宮』に主演するナム・ジュヒョク。彼の今までの出演作の中で特に印象的だったドラマを取り上げてみる。
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●シン・セギョンと共演した不思議なラブロマンスの『ハベクの新婦』(2017年)
●ハン・ジミンとキム・ヘジャと共演した『まぶしくて-私たちの輝く時間-』(2019年)
●天才的なITプログラマーを抒情的に演じた『スタートアップ:夢の扉』(2020年)
こうした作品を思い出す。しかし、「この1本!」を瞬時に選ぶなら、やはり『二十五、二十一』だろうか。
このドラマでナム・ジュヒョクは、経済的な苦難の荒波を乗り越えてニュースキャスターとして大成していくペク・イジンに扮した。彼の演技は、逆境にも屈しない聡明な青年を、心の奥底に響くような情感豊かな表現で描き出していた。
共演相手は、フェンシング選手のナ・ヒドを演じたキム・テリであり、彼女の演技力も圧倒的だった。主役2人が愛し合い、互いに成長していく姿は、まさに美しさと切なさが交錯する見事な物語を紡いでいた。
さらに、ペク・イジンとナ・ヒドを取り囲む3人の仲間たちも魅力的な存在であった。コ・ユリム(演者キム・ジヨン/ボナ)とムン・ジウン(演者チェ・ヒョヌク)とチ・スンワン(演者イ・ジュミョン)は、それぞれが個性豊かでありながら、物語に深みと温もりを与えていた。
5人は人生の宝石のような「真夏の海への修学旅行」に出かけ、そのシーンは眩いばかりの映像美でドラマを鮮やかに彩った。
この物語は、若き日に仲間と共有した素敵な思い出が、後になって人生をより豊かにしてくれるというテーマを見事に表現していた。それこそが、『二十五、二十一』を特別な作品に昇華させた大きな要因であった。
最終的に、主人公2人の圧巻の演技力、共演者たちの鮮烈な存在感、ワクワクするような卓越したストーリー……などの要素が絶妙に調和していたと言える。間違いなく、『二十五、二十一』は時を経ても色あせることなく、長く傑作として語り継がれていくだろう。
文=大地 康
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