今まで数多くの時代劇を見てきたが、『善徳女王』に登場するミシルほど存在が恐ろしいと思ったキャラクターは他にいなかった。本当にミシルにはとてつもない迫力があったし、ドラマ全体を支配する怪物だった。
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一体、ミシルはどうして別格な人間になれたのだろうか。
まずは新羅(シルラ)という国で、女帝のように周囲の者たちを屈従させたことが大きかった。彼女には強い霊感があり、しかも頭脳明晰で判断力がすこぶる鮮明だった。それゆえ、国王を上回るほどの権力が彼女に集中してきた。
ミシルが特異だったのは、誰も知らないような自然界の仕組みを熟知していたことだ。現代では当たり前になっている天体の知識も、ミシルは古代の段階で基礎的に知っていた。それによって次々と自然現象を解説することができ、それに対して人々は畏怖の感情を示したのである。
さらに、ミシルには、人々が羨望する美貌があった。美しくて力がある者に周囲は従順なのである。彼女からすれば、「美」は「武器」につながるのだ。それゆえ、ミシルはカリスマ性によって統率力を誇ることが可能だった。
そんなミシルを演じたのが大女優のコ・ヒョンジョンだ。どんな困難にも動じない堂々たるミシルに扮するとき、コ・ヒョンジョンは貫禄のある物腰で細部までドラマチックに見せてくれた。まさに経験に裏付けされた表現力がミシルに乗り移っているかのようだった。
これまでコ・ヒョンジョンは意志が明確な女性を演じるのが巧みだったが、その中でも『善徳女王』のミシルは最適なハマリ役となった。
実際、『善徳女王』には、トンマン(イ・ヨウォン)、キム・ユシン(オム・テウン)、ピダム(キム・ナムギル)、チョンミョン(パク・イェジン)、キム・チュンチュ(ユ・スンホ)といった登場人物がいたが、ミシルは別格の輝きを持っていた。
こうしてコ・ヒョンジョンは、『宮廷女官チャングムの誓い』のイ・ヨンエと同じように、時代劇のスーパーヒロインになったのである。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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