日本で10月は「厳しい選挙の月」になりそうだが、韓国ドラマの中で壮絶な選挙戦を描いていることで象徴的なのが『クイーンメーカー』である。これはソウル市長選挙を描いているのだが、「当選するために陣営がなりふり構わぬドロ試合を演じる」という意味で非常に印象深いドラマだった。
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主役はキム・ヒエが演じるファン・ドヒ。彼女はもともと財閥ウンソングループの戦略企画室長として抜群の働きをしていたのだが、会社にいられない事情ができた。
会長ソン・ヨンシム(ソ・イスク)の娘婿だったペク・ジェミン(リュ・スヨン)が起こした性的暴行の捏造に腹を立てて退社を決意したのだ。彼女の部下が被害を受けて自殺するという事態になって、ファン・ドヒも我慢ができなかったのである。
しかも、信頼していたソン・ヨンシムからも裏切られた。そこまでされてしまっては、ファン・ドヒもペク・ジェミンとソン・ヨンシムに仕返しをしなければならなかった。
そんな最中、ペク・ジェミンがソウル市長選挙に出馬することになった。そこでファン・ドヒは人権弁護士のオ・ギョンスク(ムン・ソリ)をソウル市長選挙に担ぎ出して、その選挙参謀として真価を発揮することになった。ここから、壮絶なソウル市長選挙戦の戦いになった。
非常に印象深いドラマ
ペク・ジェミンの陣営は選挙に勝つために恐ろしいほどのあくどい手を使ってきた。極端だったのが、オ・ギョンスクの高校生の息子を暴力事件の加害者にしてしまうという捏造事件だった。高校生まで選挙戦に巻き込んでしまったことでファン・ドヒとオ・ギョンスクは立候補の取りやめを決意せざるを得なかった。
しかし、このまま負け犬でいるわけにもいかない。周囲の励ましがとても大きく、ファン・ドヒとオ・ギョンスクは気持ちを奮い立たせてもう一度選挙戦に取り組んでいった。
勝つか負けるか。とにかく勝たなければならない。負ければ、地獄が待っているだけだ。果てして、選挙戦とはどういうものなのか。そのことを如実に示してくれたのが『クイーンメーカー』だった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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