Netflixで配信されて人気を集めている『家いっぱいの愛』。チ・ジニが扮しているピョン・ムジンが、ドラマが進むにつれて信頼を回復してきた。
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当初、ムジンはどうしようもない男だった。かつてはプロ野球のスター選手であったのに、現役を引退した後は何をやっても失敗ばかり。挙句の果てに妻クム・エヨン(キム・ジス)が営む食堂まで潰してしまう有様だった。結局は家族から見放されて行方不明になり、エヨンも元ダンナが死んだものと思っていた。
ところが、突然帰ってきて、しかも資産家になっていた。さらに、エヨンたちが住むマンションの新しいオーナーになったのだった。このとき、長男ヒョンジェ(ユン・サナ)はムジンを快く迎え入れたが、長女ミレ(ソン・ナウン)はまったくムジンを信用していない。
高校生のときからムジンのダメなところをいっぱい見過ぎたために、今でも軽蔑しているのだ。そんな風に最悪の状態になっていたムジンとミレの親子関係。なんとか信頼を獲得するために、ムジンは涙ぐましい努力を続けていた。
その甲斐があってようやくエヨンから少しずつ信頼されるようになった。そんなムジンの一番の望みは、離婚したエヨンとヨリを戻すこと。最初は相手にしていなかったエヨンも、ムジンが改心していることを少しずつ認めるようになり、当初に比べて考え方がどんどん変わってきた。
こうしたムジンをチ・ジニは細やかな表情で巧みに演じていた。大人気を集めた傑作『宮廷女官チャングムの誓い』からすでに20年が経過している。その間も主役俳優として安定した演技を見せていたチ・ジニは、今回の『家いっぱいの愛』では、ダメ男が徐々に立派な男へ変身していく過程を存分に見せてくれている。
しかし、『家いっぱいの愛』の結末はまだわからない。ムジンが資産家になった経緯が未だ明かされていないのだ。果たして、ムジンは最後まで信頼を獲得することができるだろうか。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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