古代の新羅(シルラ)で一世を風靡した怪物女王を描いた傑作時代劇『善徳女王』。このドラマで、善徳(ソンドク)女王の少女時代のトンマンをハツラツと演じていたのがナム・ジヒョンだった。
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彼女は1995年生まれ。『善徳女王』に出演しているときは14歳だったが、女優としての勘の良さを随所に見せており、『善徳女王』が序盤から人気を獲得するうえで子役として大きく貢献している。
特に印象的だったのは、命を奪われそうなときに機転を利かせて大ピンチを脱する場面や、砂漠のシーンで砂まみれになりながら母を必死に捜すところ。
熟練した大人でも苛酷に思える撮影条件の中で、体当たりの演技を堂々と見せていた。しかも、感情の出し方がとても巧みで、ベテランも顔負けの表現力を発揮した。まさに、天才子役と言えるだろう。
ナム・ジヒョンのその後の活躍もめざましかった。大人の女優として『100日の郎君様』でド・ギョンスと共演し、素敵なヒロイン像を見せてくれた。
ナム・ジヒョンが演じたホンシムは、かつては高官の娘だった。良家のお嬢さんだったわけだが、悪徳高官の陰謀によって父を殺されて、兄と一緒に行方不明にならざるを得なかった。
結局、兄と離れ離れになり、自分だけ村でひっそりと暮らすことになってしまった。そんなときに、ド・ギョンスが演じた世子が記憶喪失になって村人ウォンドゥクに変身し、その後にホンシムと夫婦になった。それが『100日の郎君様』のメインストーリーだった。
特に見事だったのは、ナム・ジヒョンの変わっていく表情だ。村の生活に馴染みながらも、かつての良家のお嬢さんだったころの雰囲気を漂わせて、場面に応じて感情の機微をよく表していた。
子役時代から演技の経験が豊富なナム・ジヒョンは、長いセリフでもテキパキとこなし、リズムがとても良かった。
こうしてナム・ジヒョンは、『善徳女王』から9年後に『100日の郎君様』でトップクラスの女優に成長したことを証明した。
文=大地 康
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