テレビ東京の韓流プレミアで放送中の『イ・サン』で、ユニークなキャラクターになっているのがパク・タルホである。彼はもともと内侍(ネシ)であった。この内侍というのは去勢された官僚であり、王族の世話係や警護係などを担当している。このパク・タルホの甥がパク・テスであり、彼はパク・タルホの紹介で王宮に入って内侍の見習いになった。
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子供時代のパク・テスはイ・サンやソン・ソンヨンと知り合って堅い友情を誓い合ったのだが、ソンヨンとテスは刺客に襲われて都を離れなければならなくなった。その時に世話をしたのがパク・タルホであり、彼は子供のソンヨンやテスの面倒をよく見てしっかり育て上げていた。
そして大人になってソンヨンとテスが都に戻った時も二人はパク・タルホと一緒に住んでいた。いわば、彼はソンヨンとテスの保護者だったのだ。非常に感情表現が豊かな人物であり、根は優しくて情が深い。それでいて面倒見がいいという長所を持っている。
このパク・タルホを演じたのがイ・ヒドである。韓国時代劇ではおなじみの俳優であり、時には道化師のような役割を演じて時代劇を大いに盛り上げている。一度見たら忘れないような風貌をしており、時代劇の名脇役としては本当に貴重な存在となっている。
そんなイ・ヒドは、『イ・サン』に出演する前にも『宮廷女官 チャングムの誓い』『ファン・ジニ』などの名作時代劇に出演している。
『宮廷女官 チャングムの誓い』は、イ・ヨンエが女官から医女になったチャングム、チ・ジニが内禁衛の武官ミン・ジョンホ、イム・ホが朝鮮王朝第11代王・中宗(チュンジョン)を演じていた。
『イ・サン』の恵慶宮(ヘギョングン)役キョン・ミリやナム・サチョ役メン・サンフンも出演している『宮廷女官 チャングムの誓い』で、イ・ヒドはチェ尚宮の兄であるチェ・パンスルを演じている。
『ファン・ジニ』では、ハ・ジウォンが松都(ソンド)の妓生(キーセン)ファン・ジニ、キム・ヨンエがチニの師であるペンム、チャン・グンソクがチニの初恋の人キム・ウノを演じている。
このドラマでイ・ヒドはウノの父親で官庁の長官のキム判書役で出演していた。
『イ・サン』で注目を集めているイ・ヒドの演技は本当にすばらしいものだった。
文=大地 康
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