テレビ東京の韓流プレミアで放送されている『イ・サン』は、朝鮮王朝22代王・正祖(チョンジョ)の時代を舞台にした時代劇である。このドラマで、イ・ソジンが演じるイ・サンの少年時代を演じているのがパク・チビンだ。
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イ・ビョンフン監督は「韓国時代劇の巨匠」と称されているが、メガホンを取ったドラマは序盤に子役が物語を担うものがほとんどだ。実際、生涯を通して主人公の成長を丹念に描くのがイ・ビョンホン監督の真骨頂であり、その中でも人生の最初のエピソードに力を入れている。必然的に主人公の子供時代からドラマが始まるし、子役が重要視される。
ドラマ『イ・サン』では、主人公イ・サンの子供時代をパク・チビンが演じた。この子役は本当に表情が豊かで、演技が達者であった。
序盤のストーリーでも、イ・サンは父親の思悼世子(サドセジャ)を助けるためにすごく尽力していたし、父親が亡くなった後は立派な後継者になるためにさらに努力していた。
そういう姿を描く際にとてもシリアスな場面が多く、演じる俳優も大変だったのだが、パク・チビンは喜怒哀楽を的確に演じていた。まさに天才的な子役ぶりであったし、序盤でパク・チビンが素晴らしい演技を披露したことで、イ・ソジンもスムーズに大人の役に入っていくことができていた。
子役時代からすばらしい活躍を見せてきたパク・チビンは、『千秋太后』『花より男子』『善徳女王』『調査官ク・ギョンイ』『殺人者の買い物リスト』などのドラマに出演している。
そんなパク・チビンは、上記の作品の他にも『星をとって』『メイクイーン』『お金の化身』でも演技を披露している。
チェ・ジョンウォンやキム・ジフンが出演している『星をとって』では、チン・パルガンの義弟で中学生のチン・ジュファンを演じ、ハン・ジヘやキム・ジェウォン出演の『メイクイーン』ではカン・サンの少年時代を務めた。
そして、カン・ジファンやパク・サンミン出演の『お金の化身』では、イ・チャドンの少年時代を務めた。
『イ・サン』でソン・ソンヨンの少女時代を演じるイ・ハンナと子役とは思えないほど息ピッタリの演技を見せていたパク・チビン。今後も彼の活躍から目が離せない。
文=大地 康
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