ヨ・ジング主演『王になった男』がスゴい!! 最も衝撃的な場面はどこか

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時代劇の『王になった男』は、ヨ・ジングが国王と道化師の難しい2役を明確に演じ分ける、というところがポイントだった。実際、天才子役から大人の俳優に成長した彼は、巧みな表現で2つの役を見事にこなした。そのとき、国王の側近のイ・ギュを演じたキム・サンギョンが本当に最適な共演者になっていた。

【写真】ドラマ『王になった男』で主演を務めたヨ・ジングのカッコよさ

この場合の側近は都承旨(トスンジ)という役職だった。今で言うと国王の秘書室長に該当するのだが、キム・サンギョンが演じた都承旨のイ・ギュは国王のイ・ホンが道化師のハソンに代わってしまう局面で中心的な役割を果たしていた。

というより、イ・ギュこそが「影の国王」であり、彼は民衆のための政治を行なうために、むしろ本物の国王を廃して道化師を国王に据えて自分が裏で王朝を仕切ろうとしていた。

何よりも彼は、本物の国王が世の中からいなくなるように仕向けなければならなかった。

そこでイ・ギュは何をしたのか。

精神が錯乱していた国王を海に連れて行って毒殺したのであった。

この場面には本当に驚いてしまった。

写真=『王になった男』公式サイトより

魂の演技

なにしろ、国王は15代王の光海君(クァンヘグン)なのである。

史実では1623年にクーデターで廃位になってしまうのだが、政治的な業績が多く、民衆のための減税まで実施していた。そうした統治が最近の研究で明らかになり、「むしろ名君であった」という評価すら受けるようになってきた。

そんな光海君をドラマとはいえ毒殺してしまう。これは『王になった男』の中でも一番ショッキングな場面だ。

とはいえ、結論から見れば、国王の座をハソンが受け継いだことで、イ・ギュがめざした善政が実現していく。そういう激変を生みだすために、国王が毒殺されるというのは『王になった男』で不可欠の場面になっていた。

実際、衝撃的な場面を演じたのも2役に扮したヨ・ジングであった。彼は人間の情念をしぼりだすようにして毒殺されるシーンを熱演した。それはまさに「魂の演技」と呼べるものだった。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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