2019年に放送された時代劇『ノクドゥ伝～花に降る月明り～』。この作品には、主演を務めたチャン・ドンユンやヒロインを演じたキム・ソヒョンなど豪華なメンバーが集まった。
このドラマで俳優のカン・テオが扮したのは、主人公のチャン・ノクドゥの恋のライバルであるチャ・ユルムだ。
御曹司として風流な生活を送るユルムは、料理するセクシーな男という意味を持つヨセクナムと呼ばれているモテ男だが、彼自身は元恋人のトン・ドンジュを一途に思い続けている。
カン・テオといえば、これまでに出演してきたドラマでは、ヒロインを優しく見守るような人物を演じてきた。
そんな彼が、『ノクドゥ伝』の台本を読んでユルムというキャラクターを演じたいと思った理由は、ドラマの中でそのキャラクターが見せる特徴的な表情を通して自分の新しい一面を見せられると思ったからだという。
しかし、このユルムは今までのカン・テオの役のイメージとは違うとても残忍な一面を持った人物だ。
そのため、物語の前半では彼のイメージ通りのソフトな雰囲気があるのだが、後半ではノクドゥに対する嫉妬と権力への野望が露わとなり、態度が豹変してしまう。
それほど、前半と後半で違う雰囲気を見せるユルムを演じたカン・テオだが、特に違った印象を見せようとは思わず、なぜ内面的に変化したのかという根本的な理由を考えたようだ。
そうやって、慎重にユルムのことを研究した結果、最後までしっかりと自らの役を演じきった。
カン・テオは、ユルムを演じる中で難しかったのは、自分の野望とドンジュへの思いの間で葛藤する姿を演技で表現しようとしたことだという。
以上のように、『ノクドゥ伝』に出演したことで、また俳優としてのキャリアを高めたカン・テオ。
そんな彼が次にどんなキャラクターを演じるのかがとても興味深い。今後のカン・テオの動向にせひとも注目してみよう。
文＝大地 康
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