EXOのD.O.（ディオ）として知られるド・ギョンスが『100日の郎君様』に主演している。演じているのは、朝鮮王朝の世子イ・ユルだ。
しかし、彼は暗殺者に命を狙われて、村人に助けられる。ただし、記憶喪失になって村の若者に生まれ変わった。それがウォンドゥクなのである。
彼はナム・ジヒョンが扮するホンシムと結婚生活を送るようになる。
しかし、ここで大問題が発生する。
ウォンドゥクは、かつては世子だったので、大衆の生活がわからない。なにしろ、薪わりもできないのだ。
さすがにウォンドゥクのダメ亭主ぶりにはホンシムもあきれるしかなかった。
加えてトラブルも起こした。高利貸しに騙されて高価な品物をたくさん買ってしまったのだ。それでもウォンドゥクは当然という顔をしていた。こうなると、ホンシムの怒りもハンパではなかった。
しかし、ホンシムが今度はウォンドゥクを見直す場面も出てきた。
まず、文章が巧みで詩を書ける。武術が頼もしい。普通の庶民とやることがまったく違うのだ。
ダメ亭主と才能豊かな夫…好対照なウォンドゥクに戸惑いながら、徐々にホンシムは彼に信頼を寄せていく。
このように、夫婦の心の揺れ動く変化が『100日の郎君様』の見どころの一つだ。
それにしても、ド・ギョンスの演技がとても興味深い。
王宮の世子を演じるときは終始不機嫌で、ウォンドゥクとしてダメ亭主になっているときはずっととぼけたままだ。
それが一転して、記憶を徐々に取り戻していくときは表情がキリリと引き締まって鋭い感性を見せている。
こうして『100日の郎君様』では、ド・ギョンスの七変化のような演技を堪能できる。
たとえば、美男がダメ亭主になってしまうのは意外性が大いにあるし、不機嫌な表情が急に自信満々になると演技も晴れ晴れとしてくる。
ド・ギョンスの表現もシーンによって計算されており、『100日の郎君様』は彼の個性がキラリと光ったドラマになっている。
後半に入った『100日の郎君様』。大いにド・ギョンスの演技を楽しもう。
文＝康 熙奉（カン・ヒボン）
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