EXOのD.O.(ディオ)として知られるド・ギョンスが主演している『100日の郎君様』。NHK総合テレビで毎週日曜日の午後11時から放送されて大好評を博している。
人気を得ている要因は、なんといってもストーリーが抜群に面白いことだ。韓流ドラマによくありがちな記憶喪失なども登場するが、全体的に多くのエピソードがよく工夫されていて、展開が機知に富んでいる。
その中心を担う主人公は、ド・ギョンスが演じているイ・ユル。朝鮮王朝の世子なのだが、子供の頃にトラウマとなる悲劇にあって大人になっても誰も信用しない。妻とも政略結婚の末に不仲になっている。
当時、宮中を牛耳っていたのが悪徳高官のキム・チャオン。この男の陰謀でユルは暗殺の危機を招いたが、九死に一生を得て善良な村人に救われる。
しかし、記憶喪失になってしまい、ウォンドゥクとして生きていく。
そんな彼の結婚相手になったのがホンシムだった。彼女は実は幼い頃にユルの初恋の人だった。
そのときはイソという良家のお嬢さんだったが、父がキム・チャオンに殺され、自分も村人として身を隠さなければならなかった。
そんな過去を持っていた2人だが、第3話ではホンシムが王朝の結婚令に反して独身だったことで百叩きの刑罰を受けるところから始まる。
急に現れたのがウォンドゥクだった。彼がホンシムの夫であることが認められて、ホンシムは釈放されることになった。
その末にホンシムは大々的な結婚式をあげなければならなくなった。しかし、ウォンドゥクは世子であった名残で態度があまりに尊大だった。
それによって様々な騒動を起こしてしまうのだが、ホンシムが尽力して何度も夫を救う。そんな彼女の活躍ぶりは喝采を送りたいほどだった。
今後ホンシムは、尊大だけで働くこともできないダメ亭主をどのように導いていくのか。このあたりが興味深い。
特に、ホンシムに扮するナム・ジヒョンの演技が本当に見ものだ。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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