Amazon Prime Videoで独占配信中の韓国ドラマ『巫女と彦星』は、宿命に翻弄される18歳の少年少女が織りなす、幻想的で切実な初恋の物語である。本作でヒロインを演じるのは、今注目の若手女優チョ・イヒョン。彼女が演じるのは、古くからの信仰と現代を生きる若者としての矛盾を抱えながらも、愛する人を救おうと奮闘する高校生巫女パク・ソンアだ。
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パク・ソンアは、生まれながらにして霊的な力を持ち、「死の星」の下に生まれた少年ペ・ギョヌの運命を知る数少ない存在である。ソンアは予言に縛られたギョヌの未来を変えるべく、巫女としての使命と少女としての恋心の間で揺れ動きながらも、ひたむきに彼を守ろうとする。
現実と非現実が交錯する中、彼女の行動は単なる恋ではなく、他者の人生に責任を持つという覚悟に変わっていく。チョ・イヒョンはそんな複雑な内面を持つソンアを、瞳の揺らぎや抑制された感情表現で丁寧に演じ、視聴者に強い印象を残している。
チョ・イヒョンはこれまでにも等身大のティーン像を鮮やかに演じてきた。代表作の1つである『トキメク☆君との未来図』では、キム・ヨハン演じるヌルジ高校建築学科の生徒コン・ギジュンの幼なじみであるチン・ジウォンとして出演。
誠実で芯のある女子高生として、時にギジュンを導き、時にぶつかり合いながらも、深い信頼関係を築いていく姿を好演した。等身大でありながら感情の機微を繊細に表現するチョ・イヒョンの演技は、多くの若者視聴者から共感を集めた。
さらに、チョ・イヒョンは『今、私たちの学校は…』でヒョサン高校生徒で委員長のチェ・ナムラを務めた。
『巫女と彦星』で演じるソンアは、ジウォンとはまた異なる次元の重さを背負ったキャラクターだ。目に見えない運命に抗いながらも、誰かの救いとなろうとするその姿は、女優としてのチョ・イヒョンの新たな魅力を引き出している。若手ながら着実にキャリアを重ね、多様なジャンルに挑む彼女の今後の活躍にも期待が高まる。
若者の恋と宿命が交錯する『巫女と彦星』は、青春ロマンスという枠を超えた、深く心に残る物語である。そしてその中心にいるチョ・イヒョンの存在は、本作を単なるラブストーリーではなく、感情と運命がせめぎ合う人間ドラマへと昇華させている。
文=大地 康
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