トンイの味方となるシム・ウンテクは実在した? そのモデルは…

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テレビ東京の韓流プレミアで放送中の『トンイ』。

8 月21日の第24話では、シム・ウンテクという人物が出てきた。彼はドラマの中では流刑中の身分で、そこでトンイと知り合うことになるが、実は今後もトンイの側近として活躍していく重要な登場人物だ。

決して架空の人物ではない。シム・ウンテクのモデルになっている実在の人物は金春沢(キム・チュンテク)と言われている。

果たして、どういう人だったのだろうか。

『トンイ』でシム・ウンテクを演じたキム・ドンユン

金春沢は、粛宗の最初の王妃だった仁敬(インギョン)王后の父・金万基(キム・マンギ)の孫であった。家柄はとても良かったのだ。

金万基は、当時の朝鮮王朝で南人派と激しい党争を繰り広げていた西人派の重鎮だった。それほど影響力を誇った大物の孫なので、金春沢も西人派で一目置かれた。

彼は1670年に生まれている。経歴で特異なのは、3 回の牢獄入りと5 回の流罪を経験していることだった。

そもそも、金春沢は科挙に合格しておらず、官職には就いていない。しかし、西人派の中で重要な実行部隊を担った。そんなこともあって浮き沈みが激しく、何度も投獄されたり流刑地に流されたりしたのだ。

実は、金春沢はトンイこと淑嬪・崔氏(スクピン・チェシ)との関係が深く、一説によると、淑嬪・崔氏を王宮に送りこんで粛宗が気に入るように仕掛けたのも金春沢だという。

真偽は定かでないが、ワザ師の金春沢であれば、いかにもありそうな話だ。

その仕掛けに粛宗が乗ってトンイは側室まで登り詰めて、西人派は大きな利益を得た。派閥から見れば、金春沢は大変な功労者ということになる。

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以後、彼が手柄をたてられたのは、淑嬪・崔氏の少なからぬ協力があったからである。彼女は粛宗の寵愛を受ける側室という立場を生かして、ときの政局を動かせる存在になっていった。

つまり、淑嬪・崔氏とシム・ウンテクは「持ちつ持たれつ」の関係にあった。以後の『トンイ』でもシム・ウンテクの動きに注目していこう。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

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