カン・ユソクがドラマ『瑞草洞<ソチョドン>』を通じて、温かくも深い余韻を残す演技で視聴者の心に静かに響きを与えている。
毎話ごとに高い没入感を誇る韓国tvNドラマ『瑞草洞<ソチョドン>』で、カン・ユソクはチョ・チャンウォンという人物を緻密かつ立体的に描き、高い評価を得ている。
【関連】『瑞草洞』の空気を変えるカン・ユソクの存在感、リアル密着型キャラの真骨頂
単に法廷での活躍にとどまらず、ヒョンミンビル内で同僚のアソシエイト弁護士たちを静かに見守り、目の届かないところでも思いやりを示す姿を繊細に表現し、視聴者に共感と説得力を同時に与えているのだ。
第7話と第8話では、真摯なまなざしと抑制された演技トーンだけで物語に温もりを吹き込むカン・ユソクの存在感が際立った。
チョ・チャンウォンは、ボイスフィッシング事件に巻き込まれて無実のまま起訴された国選被告ド・ミギョン(演者ファン・ジョンミン)の弁護を引き受け、心から事件に向き合った。
一方で、父キム・ミョンホ(演者キム・テフン)の事件に心を痛めるカン・ヒジ(演者ムン・ガヨン)を支えるため、アソシエイト弁護士たちの間で物心両面から温かな役割を担った。
特にチョ・チャンウォンが、被害者であり被告人でもあるド・ミギョンの状況を冷静に分析し、夜遅くまで記録を確認しながら無罪を立証するために全力を尽くす姿が印象的だった。
被害者を単なる加害者と断じない視点、感情に流されず事案の本質を見極める態度は、カン・ユソクならではの繊細な感情演技と芯のある内面表現によって説得力をもって描かれた。
ド・ミギョンが有罪判決を受けた後、恐る恐る現れて「罰金が払えなければ刑務所に行かなければなりませんか」と尋ねる場面は、物語のクライマックスとなった。
一瞬ためらった後、「私が払います」と答えるチョ・チャンウォンの姿は、冷たい現実の中で温かな手を差し伸べる“本物の弁護士”の顔を見せ、カン・ユソクは飾らないながらも心に響くまなざしで作品の温度を高めた。
感情を過度に表現せず、短い台詞と沈黙だけでキャラクターの無力感、責任感、悔しさなどをありのままに伝え、深い余韻を残した。
また、ヒョンミンビル内の混沌とした雰囲気の中でも、同僚のアソシエイト弁護士や実務研修生たちの間で常に黙々と自分の役割を果たすチョ・チャンウォンの思慮深いまなざしも光った。
ヒジに父の留置場収監の事実を慎重に確認し、重みのある言葉で慰める場面は、カン・ユソクの真摯な演技が一層輝いた瞬間であった。
言葉にせずとも感じられる思いやりと信頼、そして物語の軸として人間関係のバランスを支えるチョ・チャンウォンの存在感は、まさに『瑞草洞<ソチョドン>』の物語の核心である。
このようにカン・ユソクは、チョ・チャンウォンを単なる優秀な法曹として描くだけでなく、人と人との関係の中で品位と敬意を失わない人物として描き上げ、彼がこのキャラクターをどれほど細やかに設計してきたかを如実に示している。そのことが、視聴者が彼の演じるチョ・チャンウォンに惜しみない共感と称賛を送っている理由である。
本作を通じて、カン・ユソクは再び静かな強さの真価を証明している。信念と共感の間でバランスを失わないチョ・チャンウォンを重厚かつリアルに演じ、物語全体の重心をしっかりと支えているのだ。
抑えた感情表現と説得力のある演技、派手ではないが確かな存在感で『瑞草洞<ソチョドン>』の中で際立った活躍を見せているカン・ユソク。残りのエピソードで彼が描き出すチョ・チャンウォンの物語に、いっそうの期待が集まっている。
なお、韓国tvNドラマ『瑞草洞<ソチョドン>』は、毎週土曜・日曜の夜9時20分より放送中である。さらに、本作はU-NEXTで独占配信されている。
■【関連】『瑞草洞〈ソチョドン〉』初週視聴率1位、イ・ジョンソクの通勤スーツ姿に胸キュン
前へ
次へ