ハン・ガインという女優には「純粋なラブロマンス」というイメージが漂っている。彼女は特に「初恋を彷彿させる女優」という評価を受けていた。その言葉どおり、ハン・ガインは初恋が強烈に印象づけられる役を演じることが多かった。
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例えば、彼女が初めて出演した映画の『マルチュク青春通り』が初恋を描いたドラマであったし、大ヒットした傑作時代劇『太陽を抱く月』でも、彼女が演じたヨヌは初恋にこだわる役だった。
さらに言うと、名作映画として評価が高い『建築学概論』でも、初恋をテーマにしていた。そんなハン・ガインにとって、やはり『太陽を抱く月』は特別に印象に残っているドラマだ。
ここで演じたヒロインのヨヌは、自分の記憶を全て失って、その記憶を探すという設定であった。悩めるヨヌを演じながら、ハン・ガインも試行錯誤を繰り返しながら自分の役を突き詰めていった。
ただし、撮影が本当に苦労の連続だった。現在では放送前に撮影を終えている場合も多いのだが、『太陽を抱く月』が放送された2012年当時はそうではなかった。撮影と放送がほぼ同時に行われるというのが一般的だった。
時間がないので徹夜も当たり前。いくら疲れていても、俳優は抜群の集中力を発揮しなければならなかった。
『太陽を抱く月』の場合、シナリオが完成すれば2つのチームを編成してそれぞれが撮影に没頭して放送に合わせていた。とはいえ、編集に時間をかけることができず、バタバタした状態で放送に臨まなければならないことがあった。
しかも、『太陽を抱く月』が撮影されている時は真冬だった。とにかく撮影中の現場は寒かった。ハン・ガインが一番困ったのは、セリフを言うたびに白い息が出てしまうことだ。
これは、本当にどうしようもなかった。彼女は、なんとか白い息を出さないでセリフを言おうと努力したが、それは無理だった。結局、集中することを肝に銘じてハン・ガインは撮影に取り組んでいた。
『太陽を抱く月』は純粋な初恋を描いており、裏切りも嫉妬もないストーリーだ。まさに素直な愛を演じられたということで、ハン・ガインも本当に幸せな気持ちで撮影を終えられたという。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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