傑作時代劇『宮廷女官チャングムの誓い』が韓国MBCで放送されたのは2003年から2004年にかけてである。このドラマは、王宮で奉職する女官と医女になったチャングムをイ・ヨンエが演じて、爆発的な人気を得て不朽の名作になった。その中で、後半の医女編に出演していたのがハン・ジミンだった。
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まだ女優になったばかりの21歳のハン・ジミン。そんな彼女が演じたのは医女のシンビであった。確かに、ハン・ジミンの出番は多くなかったが、チャングムが医女の同僚からいじめや裏切りを受けてしまったときも、シンビだけはチャングムを支えて彼女の良き相談相手になっていた。
また、シンビそのもののキャラクターがとても良かった。控えめで全く出しゃばらず、それでいて大事な場面ではしっかりとチャングムを擁護していた。そういう意味でも、シンビを演じたハン・ジミンは視聴者から好意的に受け止められた。
こうして、『宮廷女官チャングムの誓い』で存在感を見せたハン・ジミンは、イ・ビョンフン監督に高く評価された。驚いたのは、イ・ビョンフン監督が次に演出した『イ・サン』において、ハン・ジミンがヒロインのソンヨンに抜擢されたことだ。
この役は、イ・ソジンが演じたイ・サンの良き友人であり、後にはイ・サンの側室になっていた。何よりも、「韓国時代劇の巨匠」と称された名監督からヒロインに指名された名誉は、とてつもなく光栄なことだった。
このように大ブレイクを果たしたハン・ジミン。以後の活躍は言うまでもない。『屋根部屋のプリンス』で絶大な人気を博した。また、彼女は2022年の『私たちのブルース』では演技派としての実力を大いに発揮していた。
振り返ってみれば、『宮廷女官チャングムの誓い』から20年が経過している。ハン・ジミンはこのドラマで世に知られるようになり、以後はトップ女優として表舞台で華やかに演じ続けている。彼女にとっては、『宮廷女官チャングムの誓い』こそが一大転機になった、と言えるだろう。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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