時代劇『太陽を抱く月』の主人公であったイ・フォンは、かなりクセが強い国王である。このドラマは史実に基づいていない架空の物語なので、イ・フォンのモデルになっている国王はいない。
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とはいえ、朝鮮王朝の27人の歴代王の中では、19代王・粛宗(スクチョン)によく似ていると思われる。「言いたいことをハッキリ言って、自分のペースでどんどん物事を進めていく」というイ・フォンの性格が粛宗を彷彿させるのだ。
そんなイ・フォンは、『太陽を抱く月』において2人の俳優によって演じられた。子供時代がヨ・ジングであり、大人になってからはキム・スヒョンだった。
このキム・スヒョンは、後に「負担がとても大きいドラマでした」と『太陽を抱く月』のことを評していた。なぜ『太陽を抱く月』でキム・スヒョンはプレッシャーを感じたのか。それはドラマの序盤を彩った子役のヨ・ジングの演技がとても良かったからだ。
ヨ・ジングは今や大人の俳優として大成したが、2012年の『太陽を抱く月』のときは天才子役として知られていた。特に表現力が豊かでセリフも正確だったヨ・ジングは、『太陽を抱く月』が始まるやいなや視聴者から絶賛を浴びた。そのおかげでこのドラマは当初から視聴率が好調だった。
その一方で、子役から大人の役を引き継ぐキム・スヒョンに対してメディアは不安の声をあげた。中には、批判的な意見を言う人もいた。
どんなドラマでも、子役の評判がいいときは大人の俳優も「とてもやりにくい」と口にする。キム・スヒョンも不安が多かったことだろう。
しかし、実際にキム・スヒョンの出番になると、ヨ・ジングと同じように称賛を浴びた。その結果が40%を超えるという視聴率に結びついた。
イ・フォンは初恋の人を失った悲しい国王だったのだが、キム・スヒョンはその悲しみを繊細な表情で的確に表現していた。こうしてキム・スヒョンの演技力は視聴者に大きな感動をもたらした。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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