ドラマ『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』は、韓国で誰もが知っている「ピョンガン王女と馬鹿のオン・ダル」という昔話がモチーフになっている。
もちろん、ほんの短い話を壮大な連続ドラマにするわけなので、ストーリーはほとんどがフィクションになる。それでも、「ピョンガン王女と馬鹿のオン・ダル」のエッセンスはドラマに生かされているだろう。
そこで、「ピョンガン王女と馬鹿のオン・ダル」の重要な部分を整理してみよう。
〇ピョンガン王女は縁談を嫌って自ら志願してオン・ダルの妻になった。
〇ピョンガン王女の持参金で馬を買い、その馬を立派に育てて、オン・ダルが国王主催の狩りで一番の成績を挙げた。
〇ピョンガン王女の父である国王も喜び、オン・ダルは大出世を果たした。
〇オン・ダルは新羅(シルラ)との戦いで勇敢に戦い、激戦の末に戦死した。
〇ピョンガン王女はオン・ダルを弔い、高句麗では民衆が英雄の死を悼んだ。
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以上が骨子なのだが、特に大事なのは「ピョンガン王女とオン・ダルが夫婦になり、お互いに助け合って華々しく成功し、オン・ダルが名誉の戦死を遂げた」ということなので、『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』のストーリーもこの重要部分を大いに生かしていくものと思われる。
実際、ドラマの中でオン・ダルというキャラクターは、純朴で明るく正義感の強い人物である。そして、記憶喪失で一時は刺客になってしまっていたピョンガン王女を大いに助けた。
そのおかげでピョンガン王女は王宮に戻ることができたのだが、年頃の彼女には縁談が持ち込まれるようになった。
これはピンチだ。ピョンガン王女が他の男性と結婚してしまったら、有名な昔話のようにならない。2人はかならず結婚しなければならないのだ。
そうであるならば、これからオン・ダルが奮起して至上の愛を成就させなければならない。
果たして、ナ・イヌが演じるオン・ダルは、どのようにしてピョンガン王女を妻に迎えることができるのか。
そのあたりの展開が本当に気になる。好漢オン・ダルの奮起を期待したい。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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