【究極ランキング】朝鮮王朝時代劇ベスト10(後編/5位から1位まで)

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前編ではランキングの10位から6位までを紹介したが、今回は5位から1位までを順に取り上げていく。さすがにベスト5になると、作品性やキャストなど総合力が本当に高いドラマが揃った。

王宮の中で誠実に生きるヒロインを明るく描く

『トンイ』の制作発表会に登場した出演者たち

第5位 『トンイ』(2010年)

制作から10年以上が経っているが、今でも日本の地上波やBSで繰り返し放送されている人気ドラマだ。イ・ビョンフン監督は歴史上でわりと謎に包まれていた淑嬪・崔氏(スクピン・チェシ)を王宮の中で誠実に生きるヒロインに設定し、ハン・ヒョジュが明るく演じて成功した。イ・ソヨンが演じた張禧嬪(チャン・ヒビン)も単純な悪女ではなく、家族のために悪女にならざるを得ない事情も一緒に描いていた。脚本がとても工夫されていてストーリーに深みがあった。

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歴史のダイナミズムを感じさせる歴史劇

中央が貞明公主を演じたイ・ヨニ、右が仁祖を演じたキム・ジェウォン

第4位 『華政〔ファジョン〕』(2015年)

放送時に韓国で視聴率がふるわなかったが、内容は卓越していた。特に、17世紀前半の朝鮮王朝の歴史を史実に沿って巧みに描いていて、当時の歴史を知るうえで貴重なドラマになっている。特に、光海君(クァンヘグン)と仁祖(インジョ)という2人の国王を見事に対比させていて歴史のダイナミズムを感じさせる構成だった。イ・ヨニが演じた主人公の貞明公主(チョンミョンコンジュ)も魅力的なキャラクターで光っていた。

日本で韓国時代劇を根付かせた記念碑的な作品

『宮廷女官チャングムの誓い』(写真=2003-2004 MBC)

第3位 『宮廷女官 チャングムの誓い』(2003-2004年)

イ・ヨンエが演じたチャングム(長今)は、朝鮮王朝を舞台にしたドラマの「永遠のヒロイン」だ。実際、チャングムは「朝鮮王朝実録」に10カ所ほど出てくる実在の医女なのだが、その女性をイ・ビョンフン監督は主人公にして、前半は卓越した料理人として描いた。中盤で彼女が陰謀によって済州島に流罪になると、そこで医術を学ばせてドラマの後半では医女として大活躍させている。とにかく、イ・ヨンエの演技が素晴らしく、彼女の存在感は数多い時代劇の中でもピカイチだった。

ヨ・ジングが1人2役を巧みに演じ分けていた

ドラマ『王になった男』の制作発表会に登場した出演者たち

第2位 『王になった男』(2019年)

イ・ビョンホンが大ヒットさせた映画をドラマ化した作品で、ヨ・ジングが光海君と道化師の1人2役に扮した。具体的には、国王と道化師がガラリと入れ替わる場面もヨ・ジングが巧みに演じ分けていたが、イ・セヨンが扮した王妃とのラブロマンスも美しかった。さらに、ストーリーには何重にも仕掛けが組まれていて、回を追うごとに後の展開が気になって仕方がなくなる。それほどエピソードが本当にうまく繋がっていた。

すべてが高度に融合した傑作時代劇

『王女の男』でキム・スンユを演じたパク・シフとイ・セリョンに扮したムン・チェウォン

第1位 『王女の男』(2011年)

最初から最後までワクワクさせてくれるスリリングなドラマだ。史実をうまく織り込んだストーリー、禁じられた恋に打ち勝つラブロマンス、特異なキャラクターを演じ分けた俳優陣、創造力が豊かな演出、オペラのような挿入音楽……すべてが高度に融合した傑作時代劇である。「死六臣」のエピソードも巧みに織り込まれていて、正義のために命を投げ出していく義士の生き方に感銘を受けた。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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