俳優イ・ビョンホンが第50回トロント国際映画祭において、映画発展への貢献を認められ「TIFF(トロント国際映画祭)トリビュート・アウォーズ」特別功労賞を受賞した。
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イ・ビョンホンへの特別功労賞の授与にはパク・チャヌク監督が直接登壇した。
パク監督は「26年前から友人として付き合ってきたイ・ビョンホンは、数多くの映画やドラマで多彩なキャラクターを演じ、そのたびに感嘆させられてきた。普段は不器用でいたずら好きなやんちゃな人物だが、どうしてこれほど偉大な俳優になったのか不思議なくらいだ。私の結論はこうだ。彼の演技に表れる非凡さは、人間の平凡さに対する深い理解に基づいている。誰よりも謙虚で素朴な彼だからこそ持つ洞察力が、作品中のキャラクターに独自の味わいを与えている。これは“非凡なる平凡さ”と呼べるだろう。改めて祝福する。非凡なビョンホン氏に!」と賛辞を贈った。
イ・ビョンホンは「監督、温かいお言葉ありがとうございます。トロント国際映画祭50周年を心からお祝い申し上げます。今年で5度目の参加となりますが、この偉大な映画祭の一部になれたことを大変誇らしく思います」と感想を述べた。
さらに「35年前、テレビドラマで演技を始めましたが、心の中には常に映画への愛がありました。2000年にパク・チャヌク監督の『JSA』を通じて、ついにヒット映画に出演するという夢を叶えることができました」と振り返った。
また「今、監督と新作を披露できることに感慨深い思いです。15年前に初めて聞いた物語が、ようやくスクリーンで命を得ました。必ず観るべき物語だと信じています。今後も皆さんが“どうしても観ざるを得ない”作品で観客と出会えることを願います」と語った。
最後に「この賞は私自身のためだけでなく、これまで韓国文化が世界中で成し遂げてきた誇らしい業績と成長に対する評価だと思い、謙虚に受け止めたい」と述べ、ベテラン俳優らしい謙遜の言葉で締めくくった。
なお、今回のイ・ビョンホンの受賞とパク・チャヌク監督による授賞は、2022年にパク監督がLACMAアート+フィルム・ガラで栄誉に浴した際に、イ・ビョンホンが機知に富んだトークで監督との縁を語った場面への応答のようにも映る。
ふたりは『JSA』(2000)、『スリーモンスター』(2004)に続き、三度目のタッグとなる『NO OTHER CHOICE』で、25年間勤めた製紙工場を突然解雇され、再就職を目指す求職者マンスを演じるイ・ビョンホンが、家族と人生を守るため崖っぷちに追い込まれた人物の複雑な内面を繊細に描き出した。
イ・ビョンホンが熱演を披露した『NO OTHER CHOICE』は、第82回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門に招待され、9分間のスタンディングオベーションを受けたほか、海外メディアや批評家から絶賛を浴びた。さらに第30回釜山国際映画祭の開幕作としてアジア初公開を控えており、今回のTIFFでは北米ガラ・プレゼンテーション部門、第63回ニューヨーク映画祭のメインスレート部門にも正式招待されるなど、国内外の映画界から大きな期待を集めている。
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