『冬のソナタ』の爆発的な大ヒットで韓流ブームが一気に盛り上がっていた2003年に、ソ・ドヨンはモデルになった。長身でルックスも抜群。ソウル・コレクションで注目されて、いよいよ芸能界に入った。
【関連】『キム・サムスン』『春のワルツ』のダニエル・ヘニーの近況が興味深い2005年に単発ドラマ『オー!サラ』で俳優デビューし、大河時代劇『海神―HESHIN―』の護衛武士の役で知られるようになった。
そんな彼に朗報が届いた。ユン・ソクホ監督が準備していた“四季シリーズ”最終章の『春のワルツ』で主役に抜擢されたのだ。2006年のことである。こうしてソ・ドヨンはハン・ヒョジュと一緒に主役コンビを形成することとなった。
『春のワルツ』でソ・ドヨンが扮したのは天才ピアニストのユン・ジェハ。隠された過去に悩む青年をソ・ドヨンは繊細に演じて好評を博した。ただし、『春のワルツ』の視聴率は良くなかった。平均視聴率は8%前後と二桁に届かなかったのだ。それでも、『春のワルツ』は日本で人気が高く、ソ・ドヨンの名は大いに広まった。
その後は主役クラスというよりバイプレーヤーとして活動しており、『チング~愛と友情の絆~』『あなただけよ』などに出演していた。
2018年の『江南〈カンナム〉スキャンダル』では、ヒロインを温かくサポートする役に扮していて、相変わらず甘いマスクを見せてくれた。また、『ちょっと味見しませんか?』(2019~2020年)では、子持ちの作家の役を演じて、SBS演技大賞最優秀演技賞を獲得している。
以後、コロナ禍のために準備していた作品の制作が中断してしまい、俳優として復帰が遅れてしまった。ようやく2025年にソ・ドヨンは、ユク・ソンジェとキム・ジヨンが主演した『鬼宮(ききゅう)』に出演した。演じたのはチョン・グムフィ(八尺鬼)である。
八尺(約2.4メートル)の鬼神に成りきるために、4人の特殊メイクスタッフが3時間かけて作業を行い、ソ・ドヨン自身も30キロ近い重量を耐え抜いたという。まさに、俳優魂を大いに発揮して、ソ・ドヨンは『鬼宮(ききゅう)』に取り組んでいたのだ。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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