韓国時代劇ドラマの金字塔として知られる『朱蒙(チュモン)』は、日本でも長年にわたり高い人気を誇ってきた。地上波やBSでの度重なる放送を通じて幅広い世代に浸透し、今なお語り継がれる名作である。
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本企画では、日本での反響やファンを惹きつけた背景を踏まえつつ、『朱蒙』にまつわる8つの印象的なエピソードを、前後編の2回に分けて紹介する。作品の魅力を改めて掘り下げたい。
朱蒙の出生は建国神話のなかで河伯(ハベク)の娘・柳花(ユファ)と天帝の子であるという解慕漱(ヘモス)との間に生まれたとされているため、ドラマでの描き方も間違ってはいない。
ただ、解慕漱の出生は謎だらけで、歴史の資料も少ない。朱蒙の母・柳花も同様である。 神話での設定で解慕漱を“天の神の子”と設定し、柳花を“水の神”と設定することで、神聖な血筋から生まれた偉大な王であることを明確にしている。
主人公の朱蒙はドラマ序盤、いずれ高句麗の王にはなるとは思えないほど、臆病で勇気がなく、扶余の王子たちにもなめられるといった何をやってもダメな姿が印象に残る。初めて『朱蒙』を見た人のなかでも「本当にこれが朱蒙の本来の姿だったの?」と思った人もたくさんいるだろう。
それでは史実に描かれている朱蒙は生まれたときは、ドラマのような何をやっても才能のない人物だったのかというと、そうではない。「朱蒙」という名の由来が弓をうまく射るという意味からきているように、弓の名手であり、聡明で大胆、知略にも長けていたとされている。朱蒙が卓越したリーダーシップの持ち主であったことは、長らく続く高句麗の歴史に刻み込まれている。
ドラマでは朱蒙の“ダメっぷり”を描くことで、返ってその成長ぶりが人々に大きな感動や共感を与えるといった効果があったのは間違いないだろう。
文=韓ドラLIFE編集部
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