話題作として人気を集めている『ジョンニョン:スター誕生』は、1950年代に最高の国劇俳優をめざす天才レベルのジョンニョンの輝かしい成長を描くドラマである。この主人公のジョンニョンを演じているキム・テリの演技力が本当に素晴らしい。
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彼女は作品ごとに新しい境地を開拓する女優だが、『ジョンニョン:スター誕生』でも演技者としての持ち味を存分に発揮している。
そんな彼女が、年齢以上に若々しい姿を見せてくれたのが、2年半前にヒットした『二十五、二十一』であった。このドラマでは、躍動感を持った女子高校生のナ・ヒドを体当たりで演じて、視聴者からも好意的な反応を得ていた。
振り返ってみれば、ナ・ヒドというキャラクターもユニークだった。彼女はフェンシングに打ち込んでいて、高校生活のすべてを生かして国家代表をめざした。
そうした大きな夢を持ったナ・ヒドなのだが、様々な問題が出てきて落ち込むことがあった。それでも彼女は、へこたれても挽回する強さを持っていた、と言えるだろう。
それほどパイタリティがあったので、ナ・ヒドはいつも全力で疾走していた。たとえば、大好きな漫画「フルハウス」を早く見たいときも一生懸命に走っていたし、試合に遅れそうなときもエネルギッシュに動いていた。
そうしたナ・ヒドの毎日はまさに「青春真っ盛り」であったが、キム・テリもとてもハツラツしていた。実は、演じたときのキム・テリは30歳を過ぎていたが、そんなことをまったく感じさせなかった。
彼女が夢に向かって全力で進むときは、自然体で女子高校生にもなれるのだ。そういう勢いの良さを常に感じさせる女優なのである。
大きな期待の中で始まった『ジョンニョン:スター誕生』。このドラマでもヒロインがめざしているものはとても大きい。『二十五、二十一』のときと同じように、キム・テリが今度も全力で夢に向かっていく女性を若々しく見せてくれるだろう。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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