韓国ドラマのレジェンド作品『冬のソナタ』で、味のある友人キャラを演じたのがヨングク役だったリュ・スンスだ。
彼は2002年制作の『冬のソナタ』でテレビドラマに初めて出演したが、それ以前から映画にはよく出ていた。2001年に大ヒットした映画『達磨よ、遊ぼう』では沈黙の中にペーソスを醸しだす演技で高い評価を受けた。
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1971年生まれで、ソウル芸術大学の演劇映画学科を卒業し、演劇俳優として長く小劇場で活動してきた。ただし、テレビの世界にいたユン・ソクホ監督はリュ・スンスを知らなかった。リュ・スンスの出世作となった『達磨よ、遊ぼう』も見ていない。
そんな中で、ユン・ソクホ監督の知人が「おもしろいキャラクターを演じられる」としてリュ・スンスを推薦した。それによって、彼はペ・ヨンジュンが演じたチュンサンの高校時代の同級生ヨングクに抜擢された。
「初めてのテレビドラマで戸惑ってしまった。自分がもっと味を出せれば……」
このようにリュ・スンスは語っていたが、ヨングクはチュンサンやユジン(チェ・ジウ)の同級生として大事な場面で人生訓を披露する重要な役柄だった。リュ・スンスも巧みな表現でヨングクの人生観をうまく引き出していた。
また、『冬のソナタ』で共演したおかげで、リュ・スンスはペ・ヨンジュンとも親友となった。2人は歳が近いのでよく気が合った。
「彼とは映画のシナリオや演出のこともよく話し合いますよ」
演劇論を始めたら深夜まで語り合うという。リュ・スンスはペ・ヨンジュンにとっても貴重な話し相手なのである。
『冬のソナタ』の後にも、リュ・スンスは映画やテレビドラマで活躍している。ペ・ヨンジュンが主演した映画『四月の雪』(2005年)にも出演していた。
現在では名脇役として存在感を示している。『操作~隠された真実』(2017年)では悪徳弁護士、『油っこいロマンス』(2018年)では高利貸し、『最愛の敵~王たる宿命~』では高潔な人物に扮していた。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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