いま放送中で人気を集めている『Missナイト＆Missデイ』は、コミカルな内容なのに、サスペンスの要素がたっぷり入っている。この作品のように、多様なストーリーの中にサスペンスの要素をどんどん入れていくのが現在の韓国ドラマのトレンドだ。そんなサスペンス仕様を加えたドラマの中で特に興味深い作品を3本選んでみた。
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●『イルタ・スキャンダル～恋は特訓コースで～』(2023年)
出演者(役名)／チョン・ドヨン(ナム・ヘンソン)、チョン・ギョンホ(チェ・チヨル)、ノ・ユンソ(ナム・ヘイ)
〔ここがまさにサスペンス!〕頑張るママさん社長の奮闘記の随所に、謎めいた怪人物の影が見え隠れする物語だ。ヒロインのナム・ヘンソンは、母が急死して姪を育てなければならなくなった。選手をやめて一生懸命に働いて、「国家代表惣菜店」という店を軌道に乗せていく。
姪はナム・ヘイという高校生になり、彼女の塾の超人気講師がチェ・チヨルだった。凄い才能を持った男なのだが、「国家代表惣菜店」の弁当が大好きになった流れで、ヘンソンとの関係もどんどん深まっていく。そんな2人を陰から狙う不気味な動きにゾクゾクさせられる。
●『椿の花咲く頃』(2019年)
出演者(役名)／コン・ヒョジン(ドンベク)、カン・ハヌル(ファン・ヨンシク)、キム・ジソク(カン・ジョンニョル)、オ・ジョンセ(ノ・ギュテ)
〔ここがまさにサスペンス!〕のどかで平和な海辺の町の人情話が中心になっているが、闇に隠れる殺人犯の動向を常に意識させるドラマだ。スナックを開いているシングルマザーのドンベクに惚れた警察官ヨンシクのとぼけたキャラがとても面白い。
同時に、彼を囲む地元の人たちの生活感が笑いに満ちていて、視聴者もそこの住民になった気分になるかも。ところが、場面が一転することも多い。恐ろしき殺人犯が町にまぎれこんで、ドンベクが危機にさらされる……様々な仕掛けで視聴者を恐怖に誘う展開になっている。
●『シスターズ』(2022年)
出演者(役名)／キム・ゴウン(オ・インジュ)、ナム・ジヒョン(オ・インギョン)、パク・ジフ(オ・イネ)、カン・フン(ハ・ジョンホ)
〔ここがまさにサスペンス!〕苦しい境遇の中で生きる三姉妹が、次々に奇怪な出来事に巻き込まれていくドラマだ。長女のインジュは建設会社で経理担当。二女のインギョンはテレビ局の報道記者。三女のイネは絵画が上手な高校生。この3人はおだやかに暮らしたいはずなのに、インジェが巻きこまれた会社の不正経理事件を契機に彼女たちの生活も以前と違ってくる。
特に、「謎めいた夫婦」の周囲で起こる奇怪な事件が3人の運命を変えていく。後半になるにつれてドラマが刺激的になっていって、息をのむシーンが増えてくる。
文＝康 熙奉（カン・ヒボン）
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