女優キム・ゴウンが、崩れ落ちたその果てから再び歩き出した。彼女はNetflixシリーズ『ウンジュンとサンヨン』でリュ・ウンジュン役を務め、熾烈な現場にぶつかりながら成長していく人物の旅路を描き出した。
30代のウンジュンは映画制作という苛烈な場の中で絶え間なく衝突を繰り返した。シナリオ、制作費、演出権をめぐってサンヨンと対立し、ついには自らの立場を守るために辞表を叩きつけるという極端な選択に至った。
作品と人との間で揺れながらも決して退かない姿は、単なる葛藤を超えて、ウンジュンが骨の髄まで仕事を愛する人物であることを物語った。
ウンジュンは、よく描かれる青春像とは異なっていた。協力と裏切り、成功と挫折が一度に押し寄せる時間を、キム・ゴウンは微細な表情の変化、声の高低、歩みの速度といった緻密な演技で生き生きと再現した。
特に各種コミュニティではキム・ゴウンの演技に称賛が続いた。会議室での声のトーンや言葉を切るタイミング、辞表を叩きつける場面で炸裂したリアルな会社員の感情表現は、視聴者に強烈な印象を残した。
「殺伐とした制作現場をそのまま持ってきた」という反応のように、キャラクターに完全に溶け込んだ演技として高く評価された。
こうして体当たりで消化した苛烈な時間は、のちに40代のウンジュンが下す選択を説明する重要な土台となった。
傷と裏切りの中でも折れることなく、自らの道を模索し続けたウンジュンの姿は視聴者に深い余韻を残し、物語全体を導く推進力となった。
『ウンジュンとサンヨン』でキム・ゴウンが描いた30代のウンジュンは、単なるキャラクターを超え、社会の中で踏ん張ろうとする誰かの肖像のように迫ってきた。
彼女の演技は作品の緊張感を途切れさせることなく、視聴者をウンジュンの時間へと最後まで引き込んだ。
現実と虚構の境界を行き来しながら、ウンジュンという人物を説得力豊かに完成させたキム・ゴウン。今後、彼女がどのような新しい道を切り開いていくのか、大きな期待が寄せられる。
なお、キム・ゴウンが出演する『ウンジュンとサンヨン』はNetflixで全編公開され、国内外で熱い反響の中ストリーミング配信中である。
■【写真】『破墓』で新境地のキム・ゴウン、映画撮影中にカラオケに行ったエピソード
前へ
次へ