ナムグン・ミンがドラマ『私たちの映画』(日本ではDisney+で配信中)で再びその真価を証明している。『私たちの映画』で、ナムグン・ミンは映画監督イ・ジェハを演じ、深みある感情表現で視聴者の没入感を一手に引き受けている。
【関連】『私たちの映画』で浮かび上がる内なる闘い、ナムグン・ミンが魅せる演技の極致
信頼して観られる俳優ナムグン・ミンのメロドラマ復帰作として注目を集める『私たちの映画』は、初回放送後から感性あふれるセリフ、映画とドラマを行き来する洗練された演出、そして俳優陣の熱演が絶妙に調和し、温かな反応を呼んでいる。
「刺激的な映像作品の中に咲いた野の花のようなドラマ」「ストーリー、演出、音楽、俳優、すべてが調和している」など高評価が相次ぐなか、放送初週にしてOTT統合検索プラットフォーム“キノライツ”の6月14日デイリーランキングで全体2位を記録する快挙を成し遂げた。
このような反響の背後には、イ・ジェハというキャラクターに完全に溶け込んだナムグン・ミンの熱演が際立っている。
ナムグン・ミン自身、「この作品を断ったら俳優として恥ずかしいとさえ思った。あらゆる感情を注ぎ込んで演じた」と語っていた通り、イ・ジェハの複雑な感情のうねりを繊細に描き出し、観る者の心に強い震えを与えている。
とりわけ、深い傷と挫折を内に秘めたイ・ジェハという人物の特性を映し出すナムグン・ミンのまなざしが、キャラクターへの共感を引き出している。
次回作を出せていないと語る先輩監督の言葉に反論しつつも、それを否定しきれない自身の状況に苦い表情を浮かべる姿からは、イ・ジェハの心を押しつぶす重圧とプレッシャーがひしひしと伝わってくる。
さらに、父が不倫相手と共に作ったと思っていた映画『白い愛』の初稿を、実は母が書いていたと知り動揺するイ・ジェハが、その作品を再び制作すべき理由を見出していく過程も胸を打つ。
病に侵された身体で映画の登場人物たちの美しい愛を一文字一文字綴っていた母の姿を思い出すシーンでは、ナムグン・ミンのリアルな表情演技が切なさを際立たせた。
一方、『白い愛』の末期患者の役作りを手伝うイ・ダウム(演者チョン・ヨビン)に対して見せるイ・ジェハの、そっけないようでどこか優しい魅力もときめきを誘った。
落ち着いた無口な性格で、イ・ダウムの言葉に耳を傾け、彼女の一言一言を噛みしめながら、内側で揺れ動く感情を繊細に表現するナムグン・ミンの演技力が光を放った。
このように、イ・ジェハは他人には感じられなかったイ・ダウムだけのエネルギーに惹かれ、復帰作の主演に彼女を思い描くようになった。
今後も変化し続ける彼の心の動きに注目が集まっている。
大声を上げることなく、静かな波紋のように視聴者の心を優しく揺さぶるイ・ジェハというキャラクター、そしてそれを体現するナムグン・ミンの今後の活躍に大きな期待が寄せられている。
■【関連】ナムグン・ミン×チョン・ヨビンの到達点、『私たちの映画』が描く命の物語
前へ
次へ