7月18日(金)に放送がスタートする韓国JTBCドラマ『優しい男の物語』が、心温まりつつも胸を締めつけるような感情を描き出す、本格的な感性ノワールを披露する。
【関連】イ・ドンウク×イ・ソンギョンの初恋ノワール『優しい男の物語』ばどんなドラマなのか
『優しい男の物語』は、三代続くヤクザ一家の長男にして、意外なほど純粋な一途さを秘めたパク・ソクチョル(演者イ・ドンウク)と、歌手を夢見る彼の初恋相手カン・ミヨン(演者イ・ソンギョン)が織りなす感性ノワールである。
大切な人のためにすべてを投げ打った男女2人の熱い愛、そして苦しい現実の中でも夢を追い続ける姿が、温かい笑いと共に深い感動を届ける。
とりわけ注目されるのは、映画『パイラン』『高齢化家族』『私たちの幸せな時間』などで繊細な演出力を発揮してきたソン・ヘソン監督と、ドラマ『LOST 人間失格』の演出を手がけたパク・ホンス監督が共同でメガホンを取る点である。
さらに、ドラマ『ユナの街』『ソウルの月』『青い鳥はいた』などで幅広い世代から愛されてきた脚本家キム・ウンギョンと、映画『野党』を手がけた脚本家キム・ヒョソクがタッグを組み、作品の完成度に厚みを加える。
加えて、映画『ソウルの春』『野党』『KCIA 南山の部長たち』『ただ悪より救いたまえ』『インサイダーズ/内部者たち』などで企画力と制作力を高く評価されてきた制作会社HYBE Media Corpが、初めて手がけるドラマ作品という点でも期待が高まっている。
映画『高齢化家族』以来、実に12年ぶりの次回作として『優しい男の物語』を選んだソン・ヘソン監督は、「刺激的でスピード感のある作品よりも、失われつつあるものや忘れられたものについて語りたかった」と語り、制作に臨んだ動機を明かした。
さらに、「主人公が苦難を経験し、それを乗り越え、悟りを得ていく中で、真の自我と愛を見つけていくことこそが『優しい男の物語』の核である。その中でも最も魅力的なのは、パク・ソクチョルというキャラクターだ。ヘミングウェイを愛し、詩人になりたかったヤクザという設定自体が、矛盾しているようでありながら強く惹きつける。拳を振るいながらも詩を書く、荒んだ世界に生きながらも純粋さを失わない優しい男なのだ」と説明した。
そして「ノワール特有の緊張感と、メロドラマの叙情性、家族ドラマの温かさと共感が一体となっている点が本作の最大の差別化ポイントである。そして、すべてを貫くキーワードは“希望”だ」と、作品の魅力を強調したのである。
一方、脚本家のキム・ヒョソクは「チンピラ稼業を辞めたくても、家族を支えねばならず辞められない男の物語を描きたかった。ヘミングウェイを夢見ていた文学少年がヤクザになり、そんな彼に初恋が再び訪れ、さらに家族は問題だらけだったらという想像から始まった」と創作の背景を明かした。
続けて、「『優しい男の物語』に登場するキャラクターたちは皆、自分自身のより良い姿を探そうとしている。普通の私たちと同じように、日々の生活に誠実でありながらも変化を夢見ている。この作品は、変化を夢見る人々の物語であり、応援歌である。白熱電球に照らされるような温かい質感のストーリーが、他にはない魅力として届くことを願っている」と語ったのである。
全体として、『優しい男の物語』は、現代社会に生きる普通の人々の痛みや希望を描き出す、温かくも力強い感性ドラマである。ノワールとメロ、人間ドラマが溶け合うその独特の世界観が、多くの視聴者の心を打つことだろう。
繊細でディテールに富んだ演出で愛されてきた“感性の職人”ソン・ヘソン監督は、「この作品の強みは見つめることにある。登場人物を見つめ、その人物が進もうとする道を視聴者が応援する、そんなドラマだ。キャラクターの感情で満たされていく場面が多いため、感情の流れを中心に演出を行った」と語り、これまでとは一線を画す感性ノワールの誕生を予告した。
脚本のキム・ヒョソクは、「ソン・ヘソン監督は人物の感情を扱うストーリーテラーとして、特別な才能を持っている方だ。共感を呼ぶキャラクターを生み出し、情緒的な物語が緊張感をもって流れるように、全体の流れの中で劇的なポイントを的確に押さえてくださった。特に第1話と第2話でカン・ミヨンが歌うシーンでは思わず涙が出た。誇張を排し、淡々と描かれた場面だったが、“やはりソン・ヘソン監督だ”と実感した」と語り、期待感をさらに高めたのである。
濃密なメロドラマ、危うい三角関係、そして笑いと感動を届ける愛憎入り混じる家族の物語まで、作品を彩る多彩なキャラクターたちに対する制作陣の信頼は揺るぎない。
ソン・ヘソン監督は、そのことに関して次のように語った。
「ドラマでは、俳優がいかにキャラクターと合っているかが最も重要だ。『優しい男の物語』は、まさに全ての俳優たちに借りを作りながら撮った作品だ。イ・ドンウクとイ・ソンギョンの2人は、ただ並んで立っているだけで感情が生まれた。オ・ナラとリュ・ヘヨンは作品の明るい部分を支えてくれた。チョン・ホジンは父親としてのペーソスを見事に表現してくれた」
脚本家のキム・ヒョソクも、「このキャスティング以外は考えたことがない。こういうふうにすんなり決まることは珍しく、うまくいったと思った。イ・ドンウクは、私が思い描いていたパク・ソクチョルそのものだった。感受性のあるヤクザという役に、これほどぴったりな俳優はいないだろう。イ・ソンギョンがカン・ミヨン役の候補に挙がった時には、心の底から祈った。脚本ではカン・ミヨンがギターを弾く設定だったが、彼女のピアノ演奏を見て、監督と顔を見合わせる間もなく設定を変えようと決めた」と述べた。
さらに、「パク・フンはカン・テフンというキャラクターを自ら再創造した。軽く流してもおかしくない台詞にも魂を吹き込んでいた。明らかに悪役なのに、どこかに哀愁がにじむ俳優だった。オ・ナラがパク・ソッキョンに決まった瞬間から、台詞が自然に出てくるようになった。リュ・ヘヨンは、家族の中で一番頭が良く、しっかり者のキャラクターに完璧にハマっていた。侠客を自称するヤクザという役は、チョン・ホジン以外には考えられない。彼の顔からにじみ出る悔恨の感情には、深い余韻があった」と、賛辞を惜しまなかった。
厳しい現実の中で、唯一の希望となって支え合うパク・ソクチョルとカン・ミヨンの運命的なロマンスは、本作最大の見どころである。
ソン・ヘソン監督は、2人の関係を貫くキーワードとして完成を挙げ、「2人はお互いの空白を埋め合う存在だ。ソクチョルはミヨンを通じて心の奥にあった純粋さを取り戻し、ミヨンはソクチョルによって世の中に立ち向かう勇気を得る」と述べ、視聴者の期待を高めた。
キム・ヒョソクは、「キーワードを挙げるなら“救い”だ。ソクチョルはミヨンを通して忘れかけていた夢を再び見るようになり、ミヨンはソクチョルによって舞台に立って歌う勇気を得る。2人が“そのままの相手で十分だ”と認め合える唯一の存在になること、それが日常の中の小さな救いの始まりではないかと思う」と語り、胸に響くロマンスへの期待感を一層膨らませた。
最後にソン・ヘソン監督は、「イ・ドンウクという俳優の真価を感じてほしい。人生に疲れた姿、愛に喜び傷つく姿を、彼ほど表現できる俳優はいないと思う。イ・ソンギョンの演技も見逃してはならないポイントだ」と強調した。そして、「『優しい男の物語』が今、苦しい時間を過ごしている方々に、小さな慰めとなればうれしい。“完成された人間”の話ではなく、傷つき、揺れながらも一歩ずつ前に進もうとする。そんな私たちと同じ人々の物語だ。愛する家族、恋人、友人と一緒に観て、お互いに優しい男になれるきっかけになれば」と、温かいメッセージを残した。
脚本家のキム・ヒョソクも、「『優しい男の物語』は、誰もが再出発できるという希望の物語である。毎週、心を熱くする物語をお届けしたい」と語り、放送への期待を呼びかけた。
なお、韓国JTBC金曜ドラマ枠の幕開けを飾る『優しい男の物語』は、7月18日(金)夜8時50分より初回放送され、以降、毎週金曜に2話連続で放送される予定である。さらに、同日よりDisney+で公開される予定だ。
■【関連】『優しい男の物語』新たなティザー映像公開に胸が高鳴る
前へ
次へ